学会|2025年11月5日掲載
歯科衛生士の職務の重要性と将来性について共有
日本歯科衛生学会第20回学術大会開催
さる11月2日(日)、3日(月)の両日、昭和医科大学上條記念館(東京都)において、日本歯科衛生学会第20回学術大会(藤山美里大会長、藤原奈津美学会長)が、「歯科医療DXで変わる!歯科衛生士の未来─知る、活用する、つながる─」をメインテーマに開催され、会期中の2日間にわたり、約1,400名の参加者が集結して日頃の研究成果を共有した。
本学会では、特別講演、シンポジウム、教育講演、都民フォーラム、口演発表、ポスター発表、ランチョンセミナー、商業展示などが行われた。
1日目には、特別講演として「歯科医療DXが創る新しい可能性─歯科衛生士が活躍する新しいフィールド─」を宇野澤元春氏(株式会社Dental Prediction代表取締役、歯科医師)が講演した。この講演では、宇野澤氏が起業するきっかけになった米国留学での経験や、運営する企業が目指している歯科教育のDX化、国民の歯科知識の啓発活動について語られた。
2日目には「歯科医院での働き方改革」と題したシンポジウムが行われ、 基調講演では高橋英登氏(日本歯科医師会会長)が「歯科衛生士が日本を救う!」として、将来もAIに奪われることのない歯科衛生士の仕事をもっと働きやすいものにするために尽力していきたいという決意を語った。
続く講演1では高田 靖氏(東京都豊島区歯科医師会会長)が「ICT を活用した歯科衛生士業務の効率化と多職種連携」として、自身が開発に携わった多職種で情報を共有するためのSNSについて共有しながら、在宅医療におけるDX化について語った。
講演2では、「歯科衛生士の知っておきたい労働法─安心して働くために─」として青山奈知氏(青山社会保険労務士事務所代表)が労働契約についてなどの最低限押さえておくべき労働法の基礎知識を解説した。
また、講演3では、「歯科衛生士とSNS」として、竹之内 茜氏(AtoE 代表、歯科衛生士)が、SNSを活用する際は得たい情報をみずから選択し、責任をもって発信していくことの重要性を語った。
なお、次回の日本歯科衛生学会第21回学術大会は、きたる2026年9月20日(日)、21日(月)の両日、RaiBoC Hall(埼玉県)において行われる予定である。