2022年9月号掲載
私のはじめての1本[Scene1] 教え込まれた多くの知識と経験豊かなエキスパートに支えられ不安なく挑めた記憶
自身の体験から学ぶ
人間、どのようなことであっても、第一歩は存在する。最初に適切な手ほどきをしてくれる人がいれば、それ以降の無駄を省くことができ、さらに安心して先に進むことができるであろう。これは、終戦の2ヵ月半前にこの世に生を受けた筆者がこれまでの人生で幾度となく体験してきたことである。
物資に乏しい時代であったが、2歳の誕生日に両親は3輪車を買い与えてくれ、転倒することはなかったものの、小学校に入る前に与えられた2輪車ではさすがに怖かった記憶がある。しかしながら、お世辞にも運動神経にすぐれて...