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中野 充氏、下川公一氏を偲ぶ、第44回発表会に650名が参集

2020年3月号掲載

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中野 充氏、下川公一氏を偲ぶ、第44回発表会に650名が参集

北九州歯学研究会

故・中野 充氏、下川公一氏の写真の前での集合写真。
故・中野 充氏、下川公一氏の写真の前での集合写真。
 2月9日(日)、JR九州ホール(福岡県)において、第44回北九州歯学研究会発表会(上田秀朗会長)が「トラブル症例から学ぶ歯科臨床―その傾向と対策―」をテーマに、650名を集めて盛大に開催された。まず、開会の辞にて上田会長(以下すべて福岡県開業)が登壇し、昨年6月に逝去された中野 充氏、さらに12月に逝去された下川公一氏に黙禱が捧げられた。

 最初のプログラム「中野 充先生追悼講演」は、当初下川氏が担当する予定であったが氏の急逝を受け、松延彰友氏と村上和彦氏が登壇し、中野氏のすぐれた人格や臨床的功績、歯科医師会での活躍などにふれ故人を偲んだ。

 続いて「挑戦 Part2」では、中野宏俊氏が父親である中野 充氏と自身の症例を比較しながら、保存治療について語った。松延允資氏は、再生療法を成功へと導く手法について説明した。樋口克彦氏は、前歯部の正中離開をコンポジットレジンで修復した症例を提示し、修復とその後のリカバリーについて述べた。

 午後のセッション「トラブル症例から学ぶ歯科臨床―その傾向と対策―」の咬合編で登壇した甲斐康晴氏は、咬合治療の流れについて、歯牙・歯列・咬合と単位を広げて考えることの重要性を説いた。続くペリオ編で登壇した白石和仁氏は、自身の10年以上経過した長期症例を供覧し、なぜ経過不良でトラブルが起きたのかを考察した。最後にインプラント編で登壇した榊 恭範氏は、予後20年を超えるインプラント治療のトラブル症例を提示し、10年後の想定されるトラブルに対応できる治療計画の必要性を強調した。