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「くち」を守るをテーマに第34回学術大会が開催

2023年8月号掲載

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学会 2023年8月号掲載

「くち」を守るをテーマに第34回学術大会が開催

(一社)日本老年歯科医学会

歯科から取り組めるQOLへの貢献について多数のプログラムが企画された。
歯科から取り組めるQOLへの貢献について多数のプログラムが企画された。
 6月16日(金)から18日(日)の3日間、パシフィコ横浜ノース(神奈川県)において、日本老年歯科医学会第34回学術大会(羽村 章名誉大会長、菊谷 武大会長、水口俊介理事長)が、「生きるための、しあわせのための『くち』を守る」をテーマに開催された。

 特別講演1「近未来の学会に託す老年歯科医学の道―老会員ですが心は青春真っただ中―」では、羽村氏(日本歯科大学教授)を座長に、米山武義氏(静岡県開業)が、口腔衛生管理と誤嚥性肺炎発症の関連性を検証するに至った経緯や、口腔衛生管理によって患者さんの笑顔を導き出せた症例などを供覧した。

 シンポジウム12「アドバンスケアプランニング(ACP)に関わる歯科衛生士になるには~エンドオフライフケアを理解した実践へ」は、阪口英夫氏(陵北病院)と、藤原千尋氏(歯科衛生士、福山医療センター)を座長として進行した。まず会田薫子氏(東京大学)が、「ACPの基礎―最期まで患者さんの尊厳を守るために」と題して、人生の最期に本人の望む医療ケアを実現するためのACPの基礎を解説した。

 次に飯田良平氏(神奈川県開業)が、「歯科は人生の最期に寄り添えるか」と題して、在宅医療における看取りのなかで重要になるACPについて、自身の父親を看取った経験もふまえて講演した。

 最後に、齊藤理子氏(歯科衛生士、ヒューマンデンタルクリニック)が、患者さんの口腔をきれいすることで、患者さんからACPのような話や相談をされることもあり、歯科衛生士のやりがいにつながっていると述べた。