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2013年1月20日

第22回ライオンNew Yearセミナー開催

「健康寿命の延伸をめざして―ライフステージとともに考える歯科衛生士の役割―」をテーマに

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 さる1月20日(日)、津田ホール(東京都)において、第22回ライオンNew Yearセミナー(公益財団法人ライオン歯科衛生研究所主催、社団法人日本歯科医師会・公益社団法人日本歯科衛生士会後援)が「健康寿命の延伸をめざして―ライフステージとともに考える歯科衛生士の役割―」をテーマに開催された。歯科衛生士をはじめ約430名が参集し、会場は満席となった。

 まず午前の部で、伏木 亨氏(京都大大学院教授)による基調講演「おいしさの秘密~舌と脳で感じるおいしさのメカニズムに迫る~」が行われた。氏は、「おいしさは、食品の中だけにあるのではなく、人間の脳が感じるものであり、かつ人間と食品の関係性の中にある」とし、おいしさを感じる理由は体が要求する「生理」、人間特有の「食文化」、CMや知識から学ぶ「情報」、快感欲求からやみつきになる「報酬」の4つに分類されるとした。また、この4つの分類をもとにした、現代人の食の嗜好性を評価できる数式の研究についても紹介した。

 午後の部では、3名の演者が登壇した。佐々木 洋氏(UTAKA DENTAL OFFICE 佐々木歯科)は「口から育つこころと身体~口から見える子どもの生活と未来~」と題し、子どもの自律を促す口腔の成育支援の重要性について講演した。山本龍生氏(神歯大准教授)は「歯科からできる健康寿命延伸への貢献」と題し、口腔の健康とQOLとの関係から成人期の健康支援の重要性とその方法について講演した。最後は、井上 誠氏(新潟大大学院教授)が「食べることができなくなったとき~これだけは知っておきたい知識と支援~」と題し、嚥下障害に対応する多職種連携の中で歯科衛生士が知っておきたい基本的知識について講演した。終日にわたり健康寿命の延伸のためにさまざまな世代に歯科衛生士がかかわれることを再確認する機会となった。