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2008年1月27日

GC友の会が2008年度Movie&Lecture講演会を開催

欠損補綴と食育をテーマに冒頭に映像によるプレゼンテーション

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 さる1月27日(日)、東京国際フォーラムにおいて、GC友の会2008年度Movie&Lecture講演会が開催された。今回は講演1「欠損補綴をマスターする」~患者さんに喜ばれるパーシャル・デンチャー~、講演2「歯周病と齲蝕 それに潜む食の問題」~歯科医院での取り組みと患者さんとのかかわり~の2テーマに分けて行われ、ともに冒頭には映像によるプレゼンテーションが行われるなど、参加者を巻き込む形式で展開された。
 講演1では、欠損補綴において今や1つの大きなオプションとなったインプラントではあるが、改めてパーシャルデンチャーを見直そう、よさを再確認しようという映像が流された後、まず映像でも座長をつとめた鈴木尚氏(東京都開業)が登壇し、「欠損補綴の診断と方法論~長持ちする補綴を目指して~」と題して講演を行った。欠損補綴においては「診断の目」が大切とする鈴木氏は、目にみえる変化を探し、欠損の原因を考えることの重要性を説いた。欠損の原因には従来からのcaries type,perio typeに加え、現代社会ではpower typeの割合が増えてきており、力が歯の喪失リスクになることをふまえながら、症例交えて解説した。
 続いて、「パーシャル・デンチャーの中のインプラント」と題して松田光正氏(熊本県開業)が登壇。パーシャルデンチャーによる欠損補綴を念頭に、少数のインプラントを用いて受圧加圧の条件を改善した症例の経過を提示しながら、その実際について解説した。
 最後に登壇した仲村裕之氏(神奈川県開業)は、「欠損補綴における力のコントロールについて」と題し、欠損補綴においていかに過度の咬合力を排除するかについて、とくにTeeth Contacting Habit(TCH:上下歯牙接触癖)、咀嚼中の噛み方に対して、自身の臨床での試みを語った。
 講演2では、講演1同様にまず映像によるプレゼンテーション後、丸森英史氏(神奈川県開業)が「歯科医院で取り組む、食育を視野に入れた歯周病と齲蝕への対応~食育の一翼を担う歯科臨床を目指して~」と題して登壇。疾患の裏に潜む生活習慣、とくに食事内容や食生活のサイクルの問題に対して、歯科医師と歯科衛生士がいかにしてかかわっていくか、どこまでするべきかを解説した。そして、食育の領域に踏み込むことで、自身の治療の成果も口腔内に長く維持させられることを力説した。
 大会のテーマがまさに日々の臨床に直結する話題であったこともあり、定員近い800名近くの参加者で会場は終始満員の盛況であった。