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2016年5月29日

日本臨床歯周病学会第74回関東支部教育研修会・第23回歯科衛生士セミナー開催

「長期経過から見えてきたもの」をテーマに

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 さる5月29日(日)、一橋講堂(東京都)において、日本臨床歯周病学会第74回関東支部教育研修会・第23回歯科衛生士セミナー(飯野文彦関東支部長)が盛大に開催された。

 メインテーマに「長期経過から見えてきたもの」を掲げられた本大会は、トップバッターに同学会九州支部長でもある水上哲也氏(福岡県開業)が登壇。「長期経過からみえてきた治療術式の変遷」と題して、自院の歯科衛生士である下田裕子氏との縁のある20年症例を振り返るなど、わかりやすくていねいながらも、当時から高いレベルの臨床であったことを彷彿とさせる内容を披露した。2番目には織地捺稀氏(歯科衛生士・貴和会新大阪歯科診療所)による「歯周外科処置を行った患者さん~術後ケアとメインテナンス」が行われ、APFをはじめとする歯周外科後のケアとメインテナンスについて、メインテナンスのしやすい、清掃性の高い環境づくりを目標に、長期経過を得るためには患者に対する技術的なサポートはもちろんのこと、精神的なサポートが必須であることが訴えられた。

 午後からは品田和美氏(歯科衛生士・黒田歯科医院)による「経過から学ぶ歯科衛生士の役割」が披露され、これまでの長期経過症例から、解剖学的な知識、技術を養い、患者からの信頼を得ることが必要であったことが報告された。ラストは千葉英史氏(千葉県開業)が「患者の個体差に応じた過不足のない歯周病治療」と題して登壇。「症例の流れを読む~そのときどきの状態を把握する」をモットーに、患者の「罹患度」、「進行性」、「回復力」をよりどころにした日常の歯周病治療像を、氏のアイデアである歯周病天秤を用いながらわかりやすく披露された。

 参加者は、若手臨床家と歯科衛生士がほとんどで、華やかな雰囲気ながらも、講演内容を熱心にメモする姿を多く目にした催しとなった。