2016年7月31日掲載
「気になるこども」への関わり方に強い関心
ジョイント4ワークショップ2016開催

ジョイント4では2001年以来、形を変えながらも毎年猛暑の時期の熱いワークやシンポジウムを行っているが、「『気になるこども』への関わり方を考える―私達が地域でできること―」をテーマにした本年度は、初めての参加者の姿が特に目立ち、テーマに対する関心の高さがうかがわれた。
午前中は、弘中祥司氏(昭和大)が「気になる子どもとは?」として、「医療者にとって『気になる子』とは、『よくわからない子』『かかわり方がわからない子』『理解するのが難しい子』」であるとして、発達障害の有無に関わらず、医療者の関わり方が問われると述べた。また、稲垣真澄氏(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)が「発達障害児の特徴―気づきとつなぎの視点から―」として、小児科医・小児神経科医として見た発達障害児について解説。歯科の外来で役立つ問診項目など、実践的な内容に言及しながら、発達障害児医療や支援には、保護者などの家族支援の視点が重要であると結んだ。
午後は8グループに分かれ、「気になる子どもへの支援について、私達が地域でできること」について、グループごとに活発な討議が行われた。同ワークショップの特徴は、立場や年齢、経験などもさまざまな参加者が、それにとらわれることなく自分の意見をしっかり発表し、協力して一つの課題に取り組むという点にある。各グループが現状抱える問題点を分析し、それぞれに「私達が地域でできること」をまとめた報告では、稲垣氏の講演中にも言及のあった「5歳児健診」の実施をあげるグループが目立った。質疑もあいつぎ、充実した討議の様子がうかがわれた。