さる1月26日（日）、秋葉原コンベンションホール（東京都）において、関東歯内療法学会第19回学術大会・総会（平井　順大会長）が「再根管治療のここがポイント！　根管充填材の除去」をテーマに開催された。

　午前は、テーマ講演として平井　順氏（神奈川県開業）、高橋慶壮氏（奥羽大歯学部）の座長のもと、田中浩祐氏（東京都勤務）が「再根管治療における根管充填材除去の意義とその方法」、田中利典氏（東京都勤務）が「再根管治療のエビデンスと勘どころ」、吉岡俊彦氏（広島県開業）が「ガッタパーチャ除去へのこだわり」と題して講演された。本会のテーマにもあったように再根管治療を行うにあたって、その目的やアプローチの仕方、使用している器具について解説された。

　午後は、一般口演として岸本英之氏（東京都開業）、立浦秀丸氏（石川県開業）の座長のもと、石崎秀隆氏（東京都勤務）、佐古　亮氏（東歯大）、宮島大地氏（神奈川県勤務）、山内真人氏（東京都開業）、山川駿次朗氏（鶴見大歯学部）の5名が登壇し、髄床底穿孔への対応、非歯原性歯痛に対して誤診を防ぐ方法、根尖病変に対して非外科的感染根管治療で改善した症例などについて解説された。

　最後に、受賞講演として岡口守雄氏（東京都開業）が「根尖周囲の透過像は失活を意味するのか」と題して講演を行った。演題について、自身の症例とDr. Domenico Ricucci（イタリア開業）の症例を交えて解説を行い、根尖病変が初期の段階であれば感染歯髄と健全な歯髄が混在しており、感染歯髄だけを取り除けば健全歯髄を温存できると述べた。

　本会では、再根管治療について具体的な治療の進め方、アプローチの仕方が各演者によって解説され、再根管治療の重要さを再認識できる会となった。会場には240名を超える参加者が集い、閉会後の懇親会も含め大盛況となった。