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2021年1月27日

クインテッセンス出版株式会社、第1回WEBINARを開催

丸尾勝一郎氏による「With コロナ時代の歯科医療」をテーマに

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 さる1月27日(水)、丸尾勝一郎氏(東京都開業)によるWEBINAR #1「With コロナ時代の歯科医療」(クインテッセンス出版株式会社主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。

 本講演では、今後も新型コロナウイルス感染症の脅威が続くことが予想されるなかで、人々の価値観や生活様式がどのように変わってきたのか、また、それに対して歯科医療従事者としてどのように適切な対応・適切な適応・適切な変換をするべきかについての考察・提案が行われた。

 まず「適切な対応」の例として、歯科医院における患者体験(Patient eXperience: PX)の向上や従業員体験(Employee eXperience: EX)の向上が挙げられた。PXとは患者が医療サービスを受けて得られる体験や経験のことで、患者が歯科医院に求めるPXの1つとして、感染対策が挙げられるようになった。受付のパーティションや消毒用アルコールの設置、診療に用いる器具の滅菌やディスポーザブル化などの対応を取り、それをwebページ上でPRすることによりPXの向上を図ることができるとした。また、従業員が仕事をしながら職場で得られる体験や経験であるEXの向上を目指すうえでも感染対策は重要になってきているとし、その具体的な方法としてマスクとフェイスシールドの併用推奨、制服の毎日交換推奨などを挙げた。

 次に「適切な適応」の例として、新型コロナウイルス感染症の影響で健康感が高まっているなか、テレワークなどによってできた時間で病院や歯科医院に向かう人が増えるなかで、健康感の高い人へ提供する治療や、少子高齢化・人口減少が著しい地域での戦略など、自院を取り巻く状況・環境に合わせた対応が必要になるとした。

 最後に「適切な変換」の例として、今後国民がどのような医療を求めるのかという観点を考えると、健康感の向上などから医療に対して高い専門性や設備が求められる時代に変わってゆくのではないかとした。またリモートワーク、リモート学習の普及とともに社会のデジタル化が進み、同時に医療分野においてもデジタル化が進むという観点からも変換のあり方が述べられた。現時点でのデジタル化の取り組みとして技工所でのデジタル活用や、カルテ・アポイント・写真管理などをすべてiPad上で完結する仕組みづくり、キャッシュレス化への対応や、歯科医師としての学びかたの変化などが提示された。

 講演後の質疑応答には多くの質問が寄せられ、盛況のうちに終了となった。

 なお、本講演はクインテッセンス出版社主催の第1回ウェビナーであった。第2回は2月4日(木)20時より、小濱忠一氏(福島県開業)を演者として開催予定である。