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2021年3月3日

クインテッセンス出版株式会社、第4回WEBINARを開催

「土屋和子が患者さんに伝える言葉のルールと引き出し」をテーマに

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 さる3月3日(水)、土屋和子氏(フリーランス歯科衛生士)によるWEBINAR #4「土屋和子が患者さんに伝える言葉のルールと引き出し」(クインテッセンス出版株式会社主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。今回は、同タイトルの氏の著書をベースに講演が進められた。

 まず、氏は著書の冒頭に載せた「大切なコラム」の内容を紹介。知識と知恵の違い、予防の意義、目的と目標の違いについて理解することで、歯科衛生士としてどのように研鑽を重ね、患者と向き合うべきかという基本の姿勢について説いた。

 次に、話を組み立てるための方法として、ユニバーサルフォーマットについて解説。(1)Why?(なぜ)、(2)What?(何を)、(3)How?(どのように)、(4)If(その結果、何が起こるか)の4つの項目をふまえて、この順番どおりに組み立てることで、伝える内容がシンプルに絞られ、言い忘れがなくなり整理されると強調した。また、このユニバーサルフォーマットを使用して、歯周病の患者に病因論やセルフケアの方法について実際にどのように説明するのかも披露した。

 続いて、多くの歯科衛生士が苦手意識をもつ禁煙指導のコツについて詳細に示した。まず、喫煙の影響に関する知識をもっておく必要があるとして、タバコの有害物質や主流煙・呼出煙・副流煙、歯周病への影響、禁煙による身体の変化などを解説した。また、喫煙者の心理を理解することが重要としたうえで、説明に入る前に「あなたのために」と思ってもらうための声かけをすること、相手の欲望を刺激しないよう「タバコ」という言葉は極力使わないこと、伝える内容は口腔に限った話題にすることなどが挙げられた。さらに、喫煙・禁煙にまつわる話の引き出しももっておくとさらに効果的ということだった。

 最後に、これからの歯科衛生士の本当の価値につうじるキーワードとして「ニューロロジカルレベル」について力説。「ニューロロジカルレベル」とは、人間の意識をレベル分けした理論であり、これをふまえて自分の意識と外部とのかかわり方を再認識できるということだった。


 なお、次回のWEBINARは、きたる3月17日(水)20時より、村上伸也氏(大阪大学)を招聘し、「歯周病およびインプラント周囲組織の疾患と状態に関する新分類」をテーマに開催予定である。申し込みはこちらから。