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2021年4月11日

ウエルテック×Doctorbook academy、タイアップウェビナーを開催

講師に仲野和彦氏と天野敦雄を招聘

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 さる4月11日(日)、Doctorbook academyにてウエルテック×Doctorbook academyタイアップウェビナーが「デンタルバイオロジー 歯科衛生士に伝えたいライフステージに応じた対応」をテーマに、仲野和彦氏(阪大大学院小児歯科学教室教授)と天野敦雄(阪大大学院予防歯科学教室教授)を招聘し、オンラインにて開催された。

 まず仲野氏が、「一生健康であり続けるための基盤づくり~小児からの口腔衛生指導と全身疾患との関わり~」と題し、小児における口腔衛生指導の重要性を解説。その中で氏はう蝕と歯周病の基本知識として、ミュータンス菌の伝播からう蝕が発生することや、グラム陽性レンサ球菌と糖が反応して酸をつくり出し、脱灰が起こることでう蝕が発生するメカニズムを詳説。その対策として、歯みがき指導や食事指導、フッ化物塗布を挙げた。次に小児からの口腔衛生指導の重要性を伝えるために歯周病と全身疾患の関連性を説明。若年層におけるそれぞれの年齢別定期健診のポイントを挙げ、う蝕と歯周病に対するアプローチについてわかりやすく解説した。

 続いて、天野氏は「完治しない病気、歯周病との向き合い方~効果が実感できる・結果が出せるSRP~」と題し、歯周病は完治しないこと、歯周病の治療と予防のための知識や技術を解説。氏は、歯周病の発症要因のキーワードとしてMicrobial shift(細菌の変化)を挙げ、栄養、温度、嫌気度の変化で病原性が高まることを強調。歯周病の進行にはヘミン鉄が必須栄養素であることから、出血をともなう潰瘍面の修復の重要性を説いた。次に新人歯科衛生士が起こしがちなミスを挙げ、SRPの正しい方法と天野式のスケーリングを解説。最後に患者さんとの付き合い方として、「消極的アプローチ」や「親しくなる」、「ゴールを低く設定する」などを挙げるとともに、「伝える」から「伝わる」ための患者指導をアピールした。

 講演後のディスカッションは質問が絶えず、内容の濃いWebセミナーとなった。