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2021年9月18日

日本歯科衛生学会、第16回学術大会を開催

「新しい日常を支える口腔健康管理」をメインテーマに

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 9月18日(土)から30日(木)まで、日本歯科衛生学会第16回学術大会(晴山婦美子大会長、吉田幸恵学会長)が「新しい日常を支える口腔健康管理」をメインテーマにWeb配信にて行われている。新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨年の学術大会は誌上開催となり、今年はWeb開催となった。それでも、会員からは100以上の演題が寄せられたほか、特別講演、教育講演、リレー講演、日本口腔衛生学会共同企画、日本歯科保存学会共同企画、県民フォーラム、研究討論会など多彩なプログラムが組まれている。

 教育講演では、鳥山佳則氏(東歯大短期大学学長)が「歯科衛生士教育における臨床実習」と題して講演を行った。臨床実習について理解を深める切り口として歯科衛生学モデル・コア・カリキュラムについて取り上げられた本講演。氏は現在その策定にかかわっている立場から、歯学教育や多職種の動向をふまえて本カリキュラムについて詳説した。さらに、歯科衛生士教育や歯科衛生士の需要に関する現状についてふれるとともに、歯科診療の補助の範囲についても考察し今後の方向性を提示した。

 リレー講演「災害歯科保健―東日本大震災から10年間の実践とこれからの方向性―」では、震災当時から支援に携わってきた5名が登壇した。歯科衛生士の立場から、晴山婦美子氏(岩手県歯科衛生士会会長)と久保山裕子氏(日本歯科衛生士会副会長)は岩手県歯科衛生士会や日本歯科衛生士会による歯科医療保健活動とその後の体制整備を紹介。歯科医師の立場から、大黒英貴氏(日本歯科医師会災害時対策・警察歯科総合検討会議委員、岩手県歯科医師会専務理事)は災害歯科支援における歯科医師会の役割、中久木康一氏(医歯大)は全国統一された災害歯科保健体制の構築と、多職種との連携の重要性について解説。さらに、被災者の健康状態に関する10年間の調査結果について岸 光男氏(岩手医科大歯学部口腔医学講座教授)から報告された。講演後には、中久木氏による進行で総合討論も行われ、今後の展望・課題など活発に意見交換された。

 なお、次回の第17回学術大会は、きたる2022年9月17日(土)から19日(月)の3日間、アスティとくしま(徳島県)において開催予定。