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2022年2月9日

日歯、臨時記者会見を開催

令和4年度診療報酬改定の答申を受け、日歯より総括と解説がなされる

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 さる2月9日(水)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(堀 憲郎会長)による臨時記者会見が開催された。本会見は、令和4年度診療報酬改定の点数案が同日開催された中央社会保険医療協議会(中医協)より答申されたことによるもの。

 堀会長は冒頭、「2040年を見据えた歯科ビジョン」に「歯科医療の充実と適切な財源の確保」を掲げたことにふれ、今回の改定は近年の歯科における改定予算財源の半分程度の約100億円にとどまったことから「厳しい改定になった」と総括。その中でも、歯科医療の評価が見直されてきたことや感染防止対策費として十分とはいえないながらも、別途財源が確保されたことについては一定の評価を示した。

 その後は、資料を基に代表的な追加項目を紹介しながら、特に(1)口腔機能の維持向上につながるICT等活用の推進(質の高い在宅歯科医療の提供)、(2)新規技術の保険収載(メタルフリー治療・パラジウムフリー技術の評価)、(3)歯科の新病名の獲得(口腔バイオフィルム感染症の明記)、の3点を評価したうえで「最後までていねいに改定議論に携わっていく」と述べた。

 引き続き、林 正純常務理事より個別改定項目を抜粋した資料を基に、具体的な解説がなされた。主に、(1)基本診療料、(2)歯冠修復及び欠損補綴の2点について説明。まず、(1)基本診療料では、基本診療料(歯初診)の引き上げ(初・再診料ともに+3点)、オンライン資格確認システムにより診療情報等を取得したうえで診療を行った場合の「電子的保健医療情報活用加算の新設」(初診料+7点・再診料+4点)を取り上げた。(2)歯冠修復及び欠損補綴では、失活歯歯冠形成のメタルコア加算の廃止にともなう支台築造印象の点数引き上げ(+16点)や有床義歯修理の点数引き上げに言及した。また新設の項目では、レジン前装チタン冠とCAD/CAMインレー、磁性アタッチメントの新設を挙げ、金パラ代替材料としての今後の広がりに期待を寄せた。

 林常務理事は最後に、堀会長と同様に「積み残した課題を整理し次につなげていきたい」と今後の取り組みに向けた姿勢を示した。