Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2022年7月9日

日本歯内療法学会、第43回学術大会をWeb配信にて開催

「北の大地から歯内療法を再考する」をテーマに

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる7月9日(土)より、第43回日本歯内療法学会学術大会(坂東 信大会長、中脇禎輝準備・実行委員長、伊藤修一準備・実行委員長、佐久間克哉理事長)が、「北の大地から歯内療法を再考する」をテーマにWeb配信にて開催されている。

 本会では、佐久間氏(東京都開業)が、理事長挨拶で、日本歯内療法学会は臨床家と大学人が半々の臨学一体の学会であることや、3年連続で現地開催ができなかったことを振り返りながらも、Webの良さを活かして学んでほしいと述べた。

 坂東氏(北海道開業)による大会長挨拶では、今回はベテランから中堅、若手までの演者での、事前のビデオ収録によるオンデマンド配信となったことや、歯内療法では保険治療と自費治療で考え方の分断が起こっているが、ともに今一度、理想的な治癒に向けた共通の治療を模索することが専門部会の務めであると語り、保険治療の多い北海道から歯内療法を再考する意気込みを述べた。

 講演内容は、KAE招待講演、特別講演、教育講演、シンポジウム、倫理講習会、デンツプライシロナ賞受賞講演、共催セミナー、一般演題(口演・ポスター)、テーブルクリニックとなっており、質問フォームも用意されている。

 特別講演1では、澤田則宏氏(東京都開業)、北村和夫氏(日歯大附属病院)を座長とし、嘉村康彦氏(SIGMA DENTAL SPECIALISTS)が講師となって、「病因論から読み解く歯内療法の潮流」と題して講演した。講演のなかで嘉村氏は、診断は病変の現在の状態を表すものだが、病因はどうしてそのような病変になったのかを考えるものであるとしたうえで、歯内療法においては、診断はもとより病因を考えたうえで治療にあたることが重要であると述べた。

 また、教育講演では、辻本恭久氏(日大松戸歯学部付属病院)が「再根管治療を減少させるための考察」として、まず、日本の歯内療法におけるラバーダムの実施の現状をふまえて、あらためてラバーダム防湿の重要性を述べた。次に、根管形態を熟知していないままでの根管治療による問題が多いことから、上下顎の大臼歯に焦点を絞って解説を行った。

 なお、本大会は2022年7月25日(月)午後5時まで配信される予定である。