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2022年7月14日

ジンヴィ・ジャパン合同会社、Christian Coachman氏の特別講演会を開催

最先端のデジタルデンティストリーが存分に語られる

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 さる7月14日(木)、室町三井ホール(東京都)において、「クリスチャン・コーチマン先生による特別講演会 in Japan ―DSD Day―」(ジンヴィ・ジャパン合同会社主催)が会場満席の180名を集めて開催された。

 Christian Coachman氏(ブラジル開業)は歯科医師と歯科技工士のダブルライセンスを有し、ブラジルの審美歯科学会の会長を務めるとともにヨーロッパおよび米国の審美歯科学会の会員でもある、非常に著名なスピーカーである。世界的に知られているデジタルスマイルデザイン(DSD)をはじめとする数多くの歯科診療コンセプトの開発者であり、DSDレジデンシープログラムのディレクターとして継続的に講演活動を行っている。

 講演は昼食と休憩を挟みながら3つのセクションにわけられ、それぞれ(1)なぜ包括的なデジタルデンティストリーなのか、(2)新しいデジタルワークフローの6つのステップ 妨げとなっている要因は何か、(3)デジタルクリニカルソリューションによる効率化 デジタルスマイルデザインへの道、をテーマに展開された。

 Coachman氏は、まずDSDの3つの主要コンセプトとしてDigital、Emotional、Comprehensiveを挙げ、なかでももっとも重要なキーワードは「感情に訴えること(Emotional)」だと主張。「私たち歯科医師はすぐに治療のことばかりを患者に伝えるが、信頼関係が築けていないうちにそんなコンサルテーションをしても心は動かせない。第一印象がもっとも強い影響力を及ぼすため、患者にすばらしい第一印象を与えるためにもっと投資すべきだ」と患者の心理的側面から語り、「患者は臨床家の治療それ自体ではなく、いわば治療プレゼンテーションにお金を払っている」とまで言い切った。そして、その感情に訴えるプレゼンテーションにデジタル技術は必要不可欠だと述べた。その後はDSD実現のための顔面の評価やデジタルソフトウェアを用いたフルマウスインプラント治療、アライナー矯正と審美補綴の連携、MIコンセプトによる歯周外科、患者教育のためのモチベーションツールなど、デジタル技術の粋を集めた具体的な手法に言及し、好評を博した。

 また、本講演会のゲストスピーカーとして尾島賢治氏(東京都開業)と山口文誉氏(神奈川県開業)が登壇し、それぞれ矯正専門医、歯周病専門医の立場からデジタルを活用した臨床応用について語った。