2023年11月12日掲載

千葉臨床歯科フォーラム(FDC)10周年記念公開症例検討会などが開催される

千葉県歯科医学会令和5年度学術大会開催

千葉県歯科医学会令和5年度学術大会開催
 さる11月12日(日)、京成ホテルミラマーレ(千葉県)において、千葉県歯科医学会令和5年度学術大会(秋本広太実行委員長、大河原伸浩会長、千葉県歯科医師会主催)が、「心配ない歯科診療のために」をメインテーマに開催された。第41回千葉県口腔保健大会、いい歯のイベント2023、千葉デンタルショー2023も併催され、県民向けのイベント、歯科関係者向けの研修会やハンズオンセミナー企業の展示など、さまざまなプログラムが企画され、多数が参集した。

 なかでも、午前中に行われた一戸達也氏(東歯大)による教育講演「知っておきたいくすりの知識」では、歯科治療時の薬物による副作用や相互作用について解説された。まず、副作用について、(1)アレルギー反応、(2)局所麻酔中毒、(3)その他の副作用と大別し、(1)では、アナフィラキシーのメカニズムや診断基準、対処法について説明した。(2)については局所麻酔中毒の原因から治療について具体的な薬品名を挙げながら解説。歯科では血管内誤注が原因のほとんどを占めるとした。(3)では、メトヘモグロビン血症、鎮痛薬誘発喘息の概要について死亡事例を取り上げながら解説した。次に薬物相互作用について、併用禁忌薬物の投与事例を複数供覧し、それぞれの症状の原因、注意事項を列挙した。最後に、救急薬品の種類と使用方法、さらに緊張状態での注意事項についても具体的に説明した。

 午後にもさまざまなプログラムが組まれた。そのなかで、千葉臨床歯科フォーラム(Forum for Dental clinician in Chiba、以下、FDC)10周年記念スタディグループ発表公開症例検討会(法花堂 治代表)が開催された。まず、法花堂氏(千葉県開業)がFDCの設立から現在まで、10年の歴史を振り返り、代表挨拶とした。次に、本会副代表の米谷敬司氏(千葉県開業)が活動内容について紹介。具体的な開催頻度や例会の内容から、本スタディグループの信念まで説明した。その後、幹事の丸山 勤氏(千葉県開業)の司会のもと、本会に所属する18名の歯科医師、歯科技工士が症例をそれぞれ発表。義歯を用いた長期症例や、自家歯牙移植を行った症例など、多種多様な症例が供覧された。症例発表後には質疑応答が行われ、最後に幹事である洪 良基氏(千葉県開業)が閉会の辞を述べ、幕を閉じた。

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