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2024年1月27日

第6回日本先進矯正歯科学会学術大会が開催

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 さる1月27日(土)、28日(日)の両日、早稲田大学国際会議場井深大記念ホール(東京都)において、第6回日本先進矯正歯科学会学術大会(斉宮康寛大会長・学会会長)が開催された。その名のとおり矯正関連の先進的な講演が揃い、歯科技工所代表の演者や海外演者により最新機器の紹介もあり盛りだくさんの2日間となった。

 1日目の講演2「Advantage of Digital Technology」では、白濱伸悟氏(株式会社グローバルエイト代表取締役)が矯正専門の歯科技工所として、歯科医師とともにDXを取り入れたデジタルラボワークを紹介した。口腔内スキャナーやコーンビームCTで詳細なデータがそろい、3Dプリンタやワイヤーベンディングマシンといった機器の登場により、精密な技工が可能になった例を紹介した。完全なオートメーションはまだ難しく、安全で長持ちするマテリアルやアプリにもアンテナを張る必要があるとも語った。歯科技工所の役割として、歯科医師の要望に精度高く応え、先進技術を歯科医療現場へ橋渡しをすることが求められているとまとめた。

 続いて、米澤大地氏(兵庫県開業)が「矯正歯科治療と包括的歯科治療計画 ~審美的問題と欠損歯列症例の解決方法~」として、GPが遭遇する欠損歯列の様々な場合の矯正で審美的・長期的予後を考慮した治療計画の立て方と、天然歯をできるだけ生かすために重視すべきポイントを講演した。

 1日目最後はPeter Brawn氏(カナダ開業)が「How to get better results in less time with aligners」と題し、アライナーと組み合わせて使用する光学式デバイスOrthoPulth®の有効性を紹介した。独自にLEDの出力や作用を調整して血流促進され、これを毎日上顎・下顎に5分ずつ照射した結果、歯の移動に有利にはたらくことに加え、痛みを軽減することで長時間の装着にもつながり、総じて短期間にアライナー矯正が早く進む効果について実証した臨床試験について解説した。

 2日目には岡下慎太郎氏(奈良県開業)が「矯正治療のゴールに必要な6つの鍵:矯正のパラダイムシフトを生き残るために」と題し、文献や自身の経験をふまえて矯正治療の歴史と発展の変遷を解説した。矯正治療の鍵となるポイントを6つ挙げ、技術の急速な進歩の一方で適切に使いこなすには矯正治療の根底をなす重要な点は変わらないため、つねに念頭におくべきであることを強調した。

 続いて、橋場千織氏(東京都開業)は「i-stationを用いて治療した非抜歯矯正治療症例の予後について」と題し、当学会で推進する矯正装置「i-station」を使用した非抜歯の症例を多数供覧した。i-stationを使用するなかで起こったアームの破損への対応や、後戻りの治療も挙げ、歯列不正の原因が舌癖などにある場合、MFTも取り入れて是正する必要があることや、現在であれば異なる手段で治療したほうが予後良好と考えられた症例など、進化し続けるからこそ重要な振り返りがあることを述べた。

 最後には本会会長の斉宮康寛氏(東京都開業)より、「i-station αデジタルサージェリーステントによる、即日荷重システムとその臨床」と題し、i-stationを使用した矯正治療の症例を多数供覧した。また、模型を利用した施術手順の動画で具体的に詳細な手順を解説、ステント製作時にズレやたわみがないよう、装置は精密に作り上げる必要があること、設置前に位置調整の必要な部分があるなど、注意点についても講演した。最後に学会として新たに会員に向けてi-stationのオンライン症例相談会を始めることを述べ、i-stationを使用する歯科医師の積極的な参加を呼びかけた。