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2008年10月18日

第55回全国歯科大学同窓・校友会懇話会開催

松原氏、歯科医師における医科研修の必要性について語る

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 さる10月18日(土)、札幌グランドホテル(北海道)にて第55回全国歯科大学同窓・校友会懇話会(以下、全歯懇、当番校:北大歯学部同窓会、村井清彦会長)が開催された。
 まず、当番校を代表して村井清彦氏(北大歯学部同窓会会長)の挨拶後、来賓として大久保満男氏(日本歯科医師会会長、代読:井谷秀朗北大歯学部同窓会常務理事)、富野 晃氏(北海道歯科医師会会長)、川浪雅光氏(北大大学院歯学研究科科長)が順次挨拶した。
 その後、過去2回の全歯懇のシンポジウム形式とは異なり、歯科研修に携わった医師の講演として「医科における歯科医師研修の意義」と題するテーマのもと、松原 泉氏(医療法人愛全会愛全病院病院長)による講演が行われた。松原氏は、2002年2月に市立札幌病院救命救急センター(当時、センター部長)で研修中の歯科医師(口腔外科医)に資格外の医療行為をさせたなどとして、医師法17条(医師以外の医業の禁止)違反の罪で起訴され、1審、2審とも有罪となり、現在最高裁にて審議中である。
 冒頭、松原氏は「医療の現場で患者を診ながら指導者の下で学ぶしか技術の向上はなく、医科歯科において緊急事態がいつ起こっても不思議ではない」と述べ、緊急事態への対応として他医療従事者の医科研修の必要性を強調。また、医学の進歩がもたらした共通部分(緊急対応、全身麻酔、全身管理、感染症対策)などに対応できていない臓器別医療の限界を指摘した。
 今後の判決で松原氏が有罪になれば、歯科口腔外科のような歯科医師の医科領域での研修ができなくなり、研修の必要性が問われることになる。松原氏の講演後、「松原医師と医科研修を支援する会」(村井清彦会長)は、今回参集した全国の歯科大学同窓会・校友会の代表者らに今後さらなる支援を要請した。