2008年10月5日掲載

「補綴物を長期に維持するために―Part1.医院の総合力を高めよう」が約1,000名の参加者を集め、盛大に開催

<b><font color='green'>GC友の会学術講演会</font></b>

<b><font color='green'>GC友の会学術講演会</font></b>
 さる10月5日(日)、東京フォーラムにて、GC友の会学術講演会「補綴物を長期に維持するために―Part1.医院の総合力を高めよう」が約1,000名の参加者を集め、盛大に開催された。  本講演会は歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士の3者によって「補綴物の長期維持」を考える趣旨のもと、今回はとくにクラウン・ブリッジの補綴修復にテーマを限定して行われた。まずはコーディネーターの千葉英史氏(千葉県開業)が、3つの長期経過症例から3者それぞれの役割を概説し、同時に演者紹介を行った。  その後、以下の演者・演題により講演、および千葉氏を司会にした演者全員によるディスカッションが行われた。 下地勲氏(東京都開業):「歯根破折を防ぐ~縁下カリエス、支台築造、不利な歯列の改変をとおして~」 鷹岡竜一氏(東京都開業):「補綴物に現れる医院の総合力」 南真弓氏(歯科衛生士・鷹岡歯科医院):「補綴物の形を決めるもの~DHの視点から~」 山口周行氏(東京都歯科技工所開業):「模型の推察と推測」 牧野明氏(富山県開業)、林園子氏(歯科衛生士・まきの歯科医院):「歯肉退縮への対処と予防~クリーピングとブラッシング~」 松井宏榮氏(神奈川県開業):「より良い歯周環境のための共通認識」  個々の専門分野と他をうまく結びつけた各講演は、登壇した演者からも「勉強になった」という声が聞かれた。補綴をテーマとした歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士3者による講演会は過去にも試みられているが、ともすれば他業種との相関性は語られず、その連動性は見出されにくい。その点、本講演会は補綴治療において互いの足りない視点が補完されるように構成されていて、補綴治療をチームで完結させるべき意義が存分に感じ取られたものであったと思われる。今後、同じような講演会が増えることで、補綴治療をチームで取り組むことの実体がさらに認識されていくことを期待したい。  なお、本講演会は来年の5月17日(日)に、パーシャルデンチャーを含めて咬合や力の問題を取り上げてのPart2(演者:鈴木尚、押見一、永田省藏〔敬称略〕)が開催される予定である。

関連する特集