2009年11月8日掲載

「グラフトレス・トリートメント」をテーマに充実の内容が展開

<font color='green'><b>デンタルコンセプト21 インプラントセミナー 2009</b></font>

<font color='green'><b>デンタルコンセプト21 インプラントセミナー 2009</b></font>
 さる11月8日(日)、ベルサール神田(東京都)において、デンタルコンセプト21(中村社綱最高顧問、三好敬三会長)インプラントセミナー 2009が、「グラフトレス・トリートメント」をテーマに約350名以上を集め盛大に開催された。  まず始めに、中村社綱氏(熊本県開業)が、イントロダクションとしてグラフトレスコンセプトをインプラント治療に取り入れるに至った経緯を振り返った。  つぎに、白鳥清人氏(静岡県開業)が、現在におけるグラフト治療、およびグラフトレス治療の棲み分け、および適応症の判断基準について、フローチャートなどを用いながら詳説した。  続いて、Jean Pierre Gardella氏(フランス・マルセイユ開業)が、All-on-4について解説した。Gardella氏は長年にわたり審美領域における硬・軟組織造成治療を追求するなどグラフト治療の権威でもあるが、その氏から見ても、グラフトレスコンセプトの一つであるAll-on-4には多くの優位性があることを強調した。また、治療を成功に導くには、「スタッフのチームワークが最重要かつ必要不可欠である」と述べた。  午後は、下尾嘉昭氏(十条岸クリニック高度インプラントセンター)が、All-on-4および、ザイゴマインプラントの手術手技について解説した。  つぎに、三好敬三氏(東京都開業)が、フラップレスインプラント埋入、ショートインプラント、All-on-4など、さまざまな治療法におけるNobelGuideTMの適切な活用法について解説した。  最後は、Franck Renouard氏(フランス・パリ開業)が、インプラント治療の失敗、偶発症・合併症について言及した。氏は、インプラント治療の各術式に関して、「その成功率のみならず、失敗した原因、失敗により引き起こされた合併症にもっと着目すべきである」と述べた。また、インプラント治療の失敗がなくならない背景にはヒューマンエラーの存在があることを指摘し、「集中力の欠落、自信過剰、オーバーストレスといった要素を排除することが、インプラントロジストにとってきわめて重要」と述べた。  なお、本セミナー前日の7日(土)にはデンタルコンセプト21 2009年度例会・総会が、翌日の9日(月)にはスペシャルセミナーが、いずれもノーベル・バイオケア・ジャパン品川研修室にて開催され、Gardella氏、Renouard氏がそれぞれ本セミナーと別のテーマにて講演を行い、活発なディスカッションが展開するなど、終始盛況を博した。

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