Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2010年4月3日

ボストン5インプラント研究会、特別講演会を開催

「無歯顎治療への提言」をテーマに

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる4月4日(日)、株式会社ヨシダ(東京都)において、ボストン5インプラント研究会(近藤敏明会長)による特別講演会が「無歯顎治療への提言―総義歯治療を知ってインプラント治療に活かす―」をテーマに盛大に開催された。

 午前は、小嶋 壽氏(東京都開業)が「総義歯治療を知って、インプラント治療に活かす」をテーマに講演を行った。氏は無歯顎患者の診査のポイントとして、顎堤の形態、歯槽骨の残存状態、歯肉や粘膜の状態を挙げ、これらの情報から、患者の噛み癖、顎堤にかかっている負担の度合いなどを適切に読み取り、診断を下すことが重要であると述べた。さらに、咬合の三要素として中心位咬合、咬合高径、咬合平面を挙げ、これらを踏まえながら無歯顎患者の人工歯配列をどう模索していくかについて、総義歯症例を供覧しながら言及した。

 午後は、木村洋子氏(北海道開業)が「コンピュータガイドを応用した安全で確実なインプラント治療」をテーマに講演を行った。氏は、無歯顎患者へのインプラント治療のトレンドとして抜歯後即時インプラント埋入、即時荷重、All-on-4、NobelGuideTMを挙げ、症例を提示しながらその有用性を語った。一方、これらの術式を適切に用いなければ深刻な偶発症が生じる可能性があることにも触れ、安易な応用への警鐘を鳴らした。さらに、無歯顎患者にインプラント補綴を行うにあたり、最低限知っておくべき咬合の知識に関して言及した。

 また、講演後には中心咬合位の診断法に関する実演が行われるなど、終始充実した会となった。