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2010年5月29日

弟23回日本口腔診断学会学術集会開催

医歯大、昭和大がOSCEのよりよい実施法を模索

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 さる5月29日(土)、30日(日)の両日、日本大学松戸歯学部(千葉県)において、第23回日本口腔診断学会学術集会(伊藤孝訓会長、山根源之理事長)が開催され、本大会は3年ぶりの単独開催(過去2年は日本口腔粘膜学会との共催)となった。

 初日に認定医委員会・講習会・試験や学術委員会、理事評議員会など、2日目に画像診断、腫瘍・嚢胞、顎関節・感染症、疼痛・アレルギー、初診・教育、検査の6つのセッションに分かれた一般口演33題、大西弘高氏(東大医学部教育国際協力研究センター)を招聘した教育講演「診断推論を省察する」、OSCE(オスキー)の現場で指導的な立場の大山 篤氏(医歯大)、長谷川篤司氏(昭和大准教授)を招聘して各々の大学での試みが披露されたシンポジウム「臨床実習終了時の医療面接OSCE」のほか、株式会社ジーシーによるランチョンセミナー「MIと関連製品について」などが行われた。

 こぢんまりとした雰囲気のなかにも活気があり、各講演後には必ず2、3の質問が会場から必ず出るなど、活発な意見交換がなされていた様子が印象的であった。OSCEを中心として現状の歯科医師教育制度、臨床実習、卒後研修制度を真摯に考えている様子が垣間見えた。

 とくに教育講演「診断推論を省察する」では、臨床においては診査・診断、すなわち正しい鑑別診断能力は必須であり、それを教育するためのさまざまな試み、学説が展開された。鑑別診断をするには「診断推論」という過程があり、情報の抽象化が必要になるという。それを症例プレゼンテーション時の場面や外来・診療室での指導の現場を例にあげるなどして歯科の分野にもあてはまるようにわかりやすく説明された。