Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2010年10月16日

第55回日本口腔外科学会総会・学術大会開催

Oral Medicine(口腔内科)が1つの柱に

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる10月16日(土)から18日(月)の3日間、幕張メッセ(千葉県)において、第55回日本口腔外科学会総会・学術大会(山根源之大会長、福田仁一理事長)が「国民の期待に応える口腔外科/専門性を基盤に連携医療を推進する」というテーマを掲げ、開催された。

 本大会では、大会テーマに関連して"Oral Medicine(口腔内科)"が1つの柱となっていた。欧米ではOral Medicineが口腔外科とは別に歯科医学の一分野として確立しており、超高齢社会を迎えたわが国でもOral Medicineをどのように充実していくかが課題となっている。17日(日)の招聘講演では、Peter B. Lockhart氏(Carolinas Medical Center)による「米国におけるオーラルメディシンの現状」と題する講演が行われ、氏は英国と米国でのOral Medicineの違いと多岐に富んだ領域であることを論じ、これからの歯科は、医科との共通の言語を持たないと医科との連携ができないし歯科の未来もないと述べた。またその講演を受けるようにその後、シンポジウム「わが国におけるOral Medicine(口腔内科)の現状と口腔外科」が開催され、盛況を博した。

 16日(土)の特別講演では、Salvatore L. Ruggiero氏(Stony Brook School of Dental Medicine)による「BP製剤による顎骨壊死」と題する講演が行われた。いま話題となっている薬剤だけに口演プログラムにもポスターにもBP製剤関連として上がっている。また、話題のもう1つの薬剤である抗血栓薬については、サテライトセミナー「抗血栓療法患者における抜歯に関するガイドライン」が催された。

 16日(土)の教育講演では、馬場悠男氏(国立科学博物館)が「顔面構造の進化~はじめに口ありき~」、17日(日)の招待講演ではTung-Yiu Wong氏が顎変形症、Ying Shiung Kuo氏(ともに台湾)が口腔がんについて講演した。

 18日(月)には、今回新たに「Meet the Professor」として6名の名誉会員が聴講者と膝をつけあわせた講演が設けられた。また歯科衛生士研究会と歯科・口腔外科看護研究会との合同セッションも開催された。3日間にわたり、悪性腫瘍、炎症・免疫疾患、感染症、先天異常、粘膜疾患、外傷、ミニレクチャー、ハンズオンコースなど、多くの口演のほか、総演題数約600題が披露された。