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2010年12月3日

平成22年度日本小児歯科学会秋季大会開催

2日間にわたり約800名が参集

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 さる12月2日(木)、3日(金)の両日、郡山市民文化センター(福島県)において、平成22年度日本小児歯科学会秋季大会(鈴木康生大会長、朝田芳信理事長)が「小児歯科の今、そしてこれから」をメインテーマに開催され、約800名が参集した。

 本学会は、特別講演2題、臨床講演6題の他、10題の口頭発表と82題のポスター発表で構成され、「小児に対する局所麻酔剤の応用について」(井上美津子氏、昭和大歯学部小児成育歯科学教室教授)、「乳歯・幼若永久歯の歯冠修復処置について」(齋藤正人氏、北海道医療大個体差医療科学センター歯科部門講師)など、臨床に関する演題を中心に展開された。

 特別講演「『子どもの体は蝕まれている』から30年―21世紀の日本の子どもたちの体と運動―」では、日本のスポーツ界のメンタルトレーニングにおける第一人者の白石 豊氏(福島大人間発達文化学類教授)が登壇。子どもの「自己防衛能力が低下している」「背筋が曲がっている」などと言われ始めた30年前と、さらに悪化している現状を挙げ、便利、安全、快適な社会を求めた結果による「体験文化」の衰退と、それに代わり登場した「ボタン文化」が、子どもの体力の低下などをもたらしたとした。とはいえ利便性や安全性、快適さ、満足感などを現在の社会から排除することは非現実的である。そのため白石氏は、歯科療従事者には歯や口だけでなく根本的なところにも目を向け、「体を動かそうよ」などと母親や子どもに声かけをし、子どもが健康に成長できる環境づくりを支えてほしいとした。

 2日目からは、第28回日本小児歯科学会北日本地方会大会が同会場で併催され、多くの参加者を集めた。