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2010年12月11日

第17回JIADS総会・学術大会開催

JIADSの掲げるコンセプトの数々が披露される

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 さる12月11日(土)、12日(日)の両日、大阪国際会議場(大阪府)において、第17回JIADS総会・学術大会(宮本泰和理事長)が開催され、375名が参集した。

 初日の午前はJIADS CLUB会員による発表が行われ、7名の演者が登壇。歯周外科処置症例を中心に、JIADSの掲げるコンセプト、Conceptualization、Predictability、Longevityを体現した症例の数々を披露した。

 午後は、シンポジウム1「再生療法の現状と潮流」が開催され、再生療法をテーマに大川敏生氏(兵庫県開業)が「再生療法時の診断と注意点」、吉野敏明氏(神奈川県開業)が「再生療法におけるレーザーの応用」、猪子光晴氏(北海道開業)が「再生療法による術式の選択基準」、浦野 智氏(大阪府開業)が「再生療法と矯正治療の接点」、宮本泰和氏(京都府開業)が「審美インプラント治療における再生療法の必要性」と題してそれぞれ講演した。

 また、別室ではコ・デンタルセッションとして歯科衛生士セッションも行われ、熱心な歯科衛生士が多数聴講していた。

 2日目の午前は、特別講演として長澤信五氏(静岡県開業)が「50年の臨床を振り返って、今、感じること」と題して講演。自身の長い臨床経験を、ラーニングカーブと長期症例の数々から振り返った。大きく変わった50年間の歯科医療の変遷のなかで、その時々をどのように理解し、何をしてきたかを示した長澤氏の講演は、すべての参加者の今後の歯科医師人生に何らかの示唆を与えるものであった。

 その後、シンポジウム2「私の診療所での取り組み」が行われた。これはJIADSで学んだ診療コンセプトをどのようにして自院に取り入れるかという多くの受講者の悩みに応えたもので、3つの歯科医院がチーム単位でそれぞれの取り組みを紹介した。

 2日目の午後は、特別企画:全員参加形式「症例検討会」が「どうする、この症例!~治療計画立案時のポイント~」と題して、宮本氏、浦野氏を座長に行われた。本企画では、演者が提示する術前、術中症例の治療計画、治療術式のオプションを、参加者がおのおのの携帯電話を使用して選ぶというモバイルアンケートが導入された。テーマは「上顎前歯部に対する歯周治療」(佐々木 猛氏、宮前守寛氏)、「インプラント治療の前処置」(奥田裕司氏、高井康博氏)、「根面被覆 術式の選択法」(松井徳雄氏、瀧野裕行氏)に分けられ、それぞれ2名の演者が異なるオプションを選択し、それぞれの術式における注意点を解説。いずれの術式を用いても、そこに存在する厳守すべきプロトコルを踏まえることが肝要であることが示唆されていた。