2026年10月号掲載
私のはじめての1本[Scene20] 歯科医師となって42年の人生を振り返る
※本記事は、「Quintessence DENTAL Implantology 2025年No.2」より抜粋して掲載。
インプラントとの出会い
福岡歯科大学を1983年に卒業し、現在66歳、考えてみれば歯科医師となって42年になる。最近では、よほどのことがない限りチャレンジすることもなく平穏に診療している。
当時の大学のカリキュラムでは当然のことながらインプラント治療は存在せず、ごく一部の開業医の先生方が行っている状況であったが、大学時代に仲間達とよく呑み、よく連み、卒後の進路などを夜通し語り合うなかで「これからの時代はインプラントや矯正が必要だ」という結論となった(図1)。また、大学5年生の時に当時バイオセラムインプラントで一世を風靡されていた河原英雄先生とたまたまお話しをさせていただく機会を得ることができた。河原先生から、欠損補綴はデンチャーが影を潜めてインプラントに変わっていくだろうとお聞きした時、自分の目標を確信したように思う。卒業後は、福岡でインプラント治療を行っている医院に勤めながら、外科手技を研鑽するために週に1度母校の口腔外科にも通った。当時のことを考えると、このような機会に恵まれ自分自身たいへん幸運だったと思っている。