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2023年5月号掲載

X-ガイドを臨床応用される医療従事者必読!

【PR】ダイナミック3Dナビゲーションサージェリーは、数年後には主流な術式に!

※本記事は、「新聞クイント 2023年5月号」より抜粋して掲載。

ダイナミック3Dナビゲーションシステムの変遷

 インプラント治療に応用されるデジタルテクノロジーは、日々進化している。近年では、口腔内スキャナー、CT、コンピュータシミュレーション、ガイデッドサージェリー、そしてCAD/CAMによる補綴装置製作など、デジタルテクノロジーがシームレスに応用されており、インプラント治療の再現性および良好な治療結果を獲得できるようになってきた。特に、補綴装置を想定したシミュレーションに基づき、インプラント埋入までをガイドするガイデッドサージェリーは、併発症を回避した安全な手術が実現でき、さらに補綴装置を考慮した理想的な埋入位置が獲得できることから、臨床で必須の術式となっている。

 現在、臨床応用されているガイデッドサージェリーは2000年過ぎに登場した静的ガイド(サージカルテンプレートを用いたガイデッドサージェリー)と、近年臨床に登場した動的ガイド(ダイナミック3Dナビゲーションサージェリー)がある。ダイナミック3Dナビゲーションシステムは、日本では2015年にNavident(ClaroNav社、カナダ)の臨床応用が開始され、2020年にはX-ガイド(NobelBiocare社、スイス)が販売開始された。

筆者のX-ガイドの臨床応用と活用事例

 筆者の医院(オーラル&マキシロフェイシャル ケアクリニック横浜)では、2020年9月からX-ガイドを用いたダイナミック3Dナビゲーションサージェリーの臨床応用を開始した。現在、320症例にX-ガイドを応用しており、治療成績は良好である。

 一方、当院にて2006年より臨床応用を開始したNobel Guide (NobelBiocare社、スイス)を用いた静的ガイデッドサージェリーは、現在1,070症例に応用していて、その治療成績はこれも非常に良好なものである。しかし、本書に記載されているようにサージカルテンプレートを用いる際、抜歯即時インプラント埋入や臼歯部への埋入などでは、抜歯窩の存在や十分な開口距離がないことで不良な埋入位置となり、静的ガイドでは埋入手術が難しくなる場合もある。その点、X-ガイドはフリーハンドで行うガイデッドサージェリーが実現でき、静的ガイドでは困難であった症例にも対応が可能となった。

 しかし、すべての症例でX-ガイドを用いたダイナミック3Dナビゲーションサージェリーのみを適応するわけではなく、症例に応じて術式を選択している。つまり、大多数の症例はダイナミック3Dナビゲーションサージェリーで行う一方で、骨萎縮を認める多数歯欠損症例ではトラッカーを固定する際の手術侵襲などを考慮し,静的ガイデッドサージェリーで主に行っている。

 このように2種類のガイデッドサージェリーを症例により使い分けることで、高い治療成績を得るだけではなく、手術時間の短縮や患者満足度なども高めることができる。

本書の読むべきポイントと、その活用方法

 そうしたなかで刊行されたのが、X-ガイドを用いる最新のダイナミック3Dナビゲーションサージェリーを解説した本書である。以下に、各章の読むべきポイントを、臨床における活用方法を視点に総評してみたい。

 第1章では、ダイナミック3Dナビゲーションシステムの原理とその精度について、その総論が説明されている。

 第2、3章では、X-ガイドの特長やその準備方法が、歯科衛生士やアシスタントにも理解しやすいように解説されている。

 第4章では、さまざまな症例におけるX-ガイドを応用する利点について症例を基に提示されており、臨床医がX-ガイドの理解を深める内容となっている。

 そして、筆者がもっとも重要な内容と考えているのは、第5章のX-ガイド手術における精度を高めるための手技についての解説である。X-ガイドの成功に必ず必要なことは、術中にX-クリップが正確なポジションに装着され、常時、適正に固定されていることである。その方法と注意事項について詳細に解説されており、ダイナミック3Dナビゲーションシステムを臨床応用される医療従事者には、ぜひ熟読していただきたい内容である。

今後のインプラント治療における X-ガイドへの期待

 2006年に日本でも臨床応用が開始されたNobel Guide による静的ガイドは、10年もたたないうちにインプラント各社により同様なシステムが開発され、インプラント埋入手術において必要不可欠な術式となった。また、日本口腔インプラント学会の治療指針では、インプラント埋入術式でフリーハンドという記載はなく、ガイデッドサージェリーが明記されている。

 今後、X-ガイドなどを用いた動的ガイドも同様に、数年後には主流な術式となっていることは間違いないと筆者は考えている。さらに、将来的なX-ガイドの適応症例は、本書にも記載されているように、インプラント埋入手術のみならず、矯正歯科治療用アンカー埋入、矯正歯科治療用開窓術、難抜歯、顎骨切除術など多くの外科処置に応用されることが期待されている。そうなれば、歯科・口腔外科における治療成績はさらに向上し、患者にとって有用となるばかりではなく、術者の生体・精神的負担も軽減されることで、医療人生も充実することになるであろう。

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