2019年3月31日掲載
定期来院する歯科でこそ小児の成長・発育を診る重要性が語られる
DHスタディグループHygeia、「歯科衛生士が語るべき本当の健康」を開催

上野氏は「成長・発育は、ステップを踏んで獲得していくことが重要」とし、ステップを飛ばしてしまうことで、その後の発育に大きくかかわると主張。特に歯科で指導することの多い指しゃぶりは自己鎮静能力を養うため、また足しゃぶりは「自分の体の一部」と認識し、その後の寝返りやハイハイをするための重要な過程だと説明。どちらも0~1歳時の間は必要なものであり、無理に抑制させてしまうことで2~3歳で再度発現してしまうことがあるため、「期間を指導すべきだ」と強調した。
また、子どもに保護者の歯を磨いてもらう「コミュニケーションブラッシング」では、ブラッシングへの興味を高められるだけではなく、腕の使い方をみることで、離乳食のスプーンの使い方のステップを見極められることに耳目が集まっていた。
保護者への指導は「やってはいけないこと」を伝えることで、受け入れてもらいやすいこと、人にとってもっとも心に響く言葉は「自分の名前」であることなど、コミュニケーションに活かせるポイントも紹介され、明日から活かせる多くの情報に、参加者は終始メモを取り続けていた。