2021年8月26日掲載
「ザ・ラバーダム A to Z」をテーマに
関東歯内療法学会、第24回サマーセミナーをWeb配信にて開催
まず、宮崎真至氏(日大)が「ラバーダム法に必要な器具とコンポジットレジン修復への応用」と題して講演を行った。宮崎氏は、ラバーダム法が防湿だけでなく、術野の明示、注視にも有用だとしたうえで、補綴時のボンディング材などと口腔内の唾液・呼気に含まれる水分の影響を防ぐという目的について述べた。その後、実際のラバーダム法に用いる器具や手技についての解説を行った。
次に、清水雄一郎氏(東京都開業)が「ゴールド修復におけるクラシックラバーダム」を演題に講演を行った。清水氏は、ゴールドを用いて高品質で長持ちする修復治療を行うというタッカースタディクラブの考えについて述べたうえで、ラバーダムの歴史、そしてタッカースタディクラブにおけるラバーダムの応用について解説した。
最後に、辻本真規氏(福岡県開業)が「今だから聞きたい! エンドとセラミック修復のためのラバーダム防湿」をテーマに講演。辻本氏は、歯内療法とセラミック修復それぞれにおけるラバーダム防湿のメリット・デメリット、ラバーダム防湿関連器具の紹介、歯内療法・セラミック修復における修復範囲と理想的な防湿範囲との関係を述べたうえで、臨床において生じる疑問への回答を行った。
講演後は天川氏の座長のもと、宮崎氏、清水氏、辻本氏による総合討議が行われた。受講者から多数の質問が投げかけられ、また演者同士白熱した意見交換も行われ、充実した討議であった。