社会|2024年11月11日掲載
気鋭の歯科医師・歯科技工士が“審美の創出”をテーマに講演を行う
VIVO開催
さる11月10日(日)、京都国立博物館平成知新館講堂(京都府)において、VIVO(Ray Dental Labor主催)が開催され、約100名の歯科医師・歯科技工士が参集した。本講演会は、歯周形成外科・ダイレクトレストレーション・インダイレクトレストレーションの各分野で気鋭の歯科医師および歯科技工士が、“審美の創出”をテーマに講演を行うというもの。当日は、3つのセッションが設けられ、各セッションに2名が登壇した。以下に、3つのセッションの演題・演者および概要を示す。
セッション1 歯周形成外科
最初に登壇したのは「Soft tissue sculpting around natural teeth」と題して講演を行った尾野 誠氏(京都府勤務)。軟組織を維持・変更できる術式を整理したうえで、歯周形成外科と補綴治療により軟組織のマネージメントを行った4症例を供覧した。
続いて登壇したのは「審美治療を成功に導く歯周形成外科の治療戦略」と題して講演を行った山口佑亮氏(岐阜県勤務)。ガミースマイルの患者に対して、硬組織・軟組織・歯牙萌出といった多角的な視点から原因を特定し、歯周形成外科と補綴治療によって改善した症例を供覧した。
セッション2 ダイレクトレストレーション
最初に登壇したのは「State-of-the-art in Anterior Direct Restorations」と題して講演を行った柿内裕輔氏(宮城県開業)。前歯部に対するコンポジットレジン充填処置を行ううえで必要な、歯牙形態や内部構造、コンポジットレジンの種類、接着、充填のステップなどについて、文献も交えながら解説した。
続いて登壇したのは「When Dentistry Meets Craftsmanship : Another leap forward in direct restorations!」と題して講演を行った河阪幸宏氏(東北大)。前歯部に対するコンポジットレジン充填処置においては歯冠形態と表面性状が重要であると強調し、天然歯の形態や内部構造、表面性状を説明したうえで、実際の臨床例を提示しつつ前歯部コンポジットレジン充填処置のポイントを解説した。
セッション3 インダイレクトレストレーション
最初に登壇したのは「A new concept for veneer preparation based on tooth morphology」と題して講演を行った吉木雄一朗氏(愛知県開業)。自身が2010年から2023年までに行ってきたラミネートベニア治療のサバイバルレートを、さまざまな視点から整理した。また、最近見直したというラミネートベニア用の支台歯形成についても解説した。
続いて登壇したのは「Capturing the beauty How to bring out patient’s individuality in Minimally Invasive Veneer Restoration」と題して講演を行った都築優治氏(歯科技工士、Ray Dental Labor)。前歯部審美領域におけるセラミックワークにおいて、とくに歯冠形態と排列に焦点を当てて解説。問題点の把握、解決策の具現化、そして、患者個々に適した治療が行われることが重要であると述べた。
すべてのセッションが終了した後は、演者全員が参加するディスカッションの時間が設けられ、受講者から寄せられた質問に対しての回答と、演者間のディスカッションが行われた。