社会|2025年7月22日掲載
51題のポスター発表と58名の症例発表講演が行われる
(一社)日本インプラント臨床研究会、第19回全員発表研修会を開催

さる7月20日(日)、21日(月)の両日、熱海金城館(静岡県)において、一般社団法人日本インプラント臨床研究会(笹谷和伸会長)による第19回全員発表研修会が開催された。本研修会は、「患者の信頼を得る真の実力を養うためには、みずから発表することが一番」をモットーに、原則として参加者全員が発表を行っている。
本年度の会員による症例発表は、デジタル歯科、GBR、インプラント補綴、矯正、咬合・咀嚼・TMD、ショート&ナロー、即時埋入・即時荷重、インプラント周囲炎・メインテナンス、静的・動的ガイドサージェリー、サイナスリフト・ソケットリフトの10のテーマに分かれ、重鎮とよばれる演者から新進気鋭の若手まで、熱のこもった講演を2日間にわたって行われた。
1日目の終わりには、全員参加型ディスカッション「骨補填材料・メンブレン」がアンケート形式で行われ、公益社団法人日本口腔インプラント学会指定研修施設(臨床系)に所属する約120名の歯科医師のリアルな臨床現場が垣間見られた。
今回の2日間にわたった発表内容は複数の評価者によって採点され、集計および厳正なる審査後、受賞者が決定された。以下にその結果を示す。
【講演発表部門】
・最優秀賞
「インプラントフルアーチ症例への口腔内スキャナー応用における精度の検討」田中譲治氏(千葉県開業)
・優秀賞
「硬・軟組織マネジメントによるインプラントの審美性向上と歯の保存に努めた1症例」岩野義弘氏(東京都開業)
「上顎両側中切歯部に歯槽堤保存術と増大術を併用しインプラント治療を行った1症例」洪 性文氏(東京都開業)
【ポスターセッション部門】
・最優秀賞
「EichnerB3からB1への移植を用いて改変した症例」伊藤準之助氏(神奈川県開業)
「口唇口蓋裂既往の患者においてインプラント補綴を行った症例」中原幹雄氏(愛知県開業)
・優秀賞
浅賀勝寛氏(埼玉県開業)、藤田幸彦氏(京都府開業)、石川剛史氏(東京都開業)、木村美穂氏(東京都開業)
本受賞者の口演およびポスター発表のほか、両日ともに参加者による活発な質疑応答が行われたり、ときには経験豊富なベテランから若手への貴重なアドバイスがなされ、会場には終始熱気に満ち溢れたまま、最終口演を迎えた。
なお、きたる2026年7月には20回を記念して、名古屋コンベンションホール(愛知県)において大会が開催される予定である。