企業|2025年7月23日掲載

創立10周年の節目を、新たな学びの機会に

(株)COCO DentMedical、10周年記念フォーラムを開催

(株)COCO DentMedical、10周年記念フォーラムを開催

 さる7月20日(日)、21日(月)の両日、名古屋国際センター別棟(愛知県)において、株式会社COCO DentMedical(石原美樹代表)による10周年記念フォーラムが「集まれ! 輝く歯科衛生士たち!」をテーマに開催され、全国各地より多くの歯科衛生士が参集した。

 1日目は、最初に代表の石原氏より開催の挨拶が行われ、その後、泉 英之氏(滋賀県開業)が基調公演として「歯髄が残れば歯が残る ~歯髄保存からエンドペリオの診断、根管治療まで~」の題で登壇。氏は、臨床での診断や患者さんとのかかわり方に役立つような根尖病変や歯髄保存、エンドペリオに関する知識を文献ベースでわかりやすく解説。歯髄を保存できれば歯の予後を高めることができると述べ、なかでも「全部断髄は歯根完成歯においても適応となる場合があり、歯の喪失リスクを下げる可能性をもつ治療法であるが、安易に根管治療の代わりに行うものではなく、十分な知識と技術をもって慎重に行う必要がある」とまとめた。

 次に歯科衛生士による発表が6題、COCOスタッフによる発表が2題行われた。以下に演題と演者を示す。
「歯周基本治療のシステムづくりにおける自身の気づきと変化 ~未来の健口も担える衛生士になるために~」大田佳奈氏(宮田歯科医院)
「辞めたい先に見えるもの」松山有莉香氏(さがのあおい歯科)
「歯肉縁上プラークコントロールにおけるモチベーションの価値」和田 望氏、蒲生早矢加氏(ともにほらまち近藤歯科)
「訪問歯科診療の実践」伊藤なおみ氏(かすもり・おしむら歯科・矯正歯科口腔機能クリニック)
「小児における口唇閉鎖不全と口腔機能低下の関連性の検討」山口朋美氏、土屋江美氏(ともによしだがたファミリー歯科クリニック)
「乳幼児期から始める予防と育ちの支援」小林小雪氏、鮫島友美氏(ともに宇田川歯科医院)
「寄り添う医療 ~患者と歩む、信頼関係の構築~」杉山知子氏(COCO専属インストラクター)
「根分岐部病変を考える」佐藤徹子氏(COCO専属インストラクター)

 2日目は、最初に長山和枝氏(COCO専属インストラクター)が登壇し、「根分岐部病変の“なぜ”を考えよう」の題で発表を行った。その後、倉治竜太郎氏(日本歯科大学)による基調講演「根分岐部病変の治療戦略」が行われた。氏は、臨床のなかで得た知見やこれまでに学んだエビデンスをベースに根分岐部病変の治療戦略について発表。治療の選択は、根分岐部病変の程度とその周囲の骨欠損形態などに応じて多岐にわたるが、コンセプトは「プラークコントロールができるかどうか」に限られているため、そこをよく見極めること、また、検査を行い、治療計画をしっかりと立ててからいろいろな可能性をふまえて次に進むことが重要であるとまとめた。

 午後からは、歯科衛生士による以下の7題の発表が行われた。
「あらい歯科インプラント実態調査」山本真由氏(あらい歯科)
「共存共栄」大槻香純氏(トミイ歯科・矯正歯科)
「歯周治療に取り組み25年経った現状とこれからの課題」北村麗子氏、中島真由美氏(ともに浜野歯科)
「患者さんに寄り添った指導を工夫した長期症例」藤井未央氏(中村歯科)
「医療面談に対する意識改革を経て ~唾液検査依存からの脱却~」今井愛結氏(はしもと歯科クリニック)
「~伝えるから伝わるへ〜 正しい知識の習得により恐怖心を乗り越えた1症例」横田 恵氏(坂口歯科クリニック)
「伝えること、聴くことの難しさを実感した一症例」中村 灯氏(ぱんだ歯科)

 最後に、石原氏による挨拶とCOCO DentMedicalのメンバーの紹介が行われ、閉会した。うちわや花束をもって発表者の応援に参加している医院もあり、終日笑顔と熱気に包まれた会となった。

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