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社会|2025年9月30日掲載

いずれも盛況のうちに閉幕

日本歯科技工所協会、日本デンタルショー2025内で3種のイベントを相次いで開催

日本歯科技工所協会、日本デンタルショー2025内で3種のイベントを相次いで開催

 さる9月26日(金)から28日(日)の3日間、パシフィコ横浜(神奈川県)において開催された日本デンタルショー2025(日本歯科商工協会主催、山中一剛会長)内において、日本歯科技工所協会(以下、歯技協、木村 正会長)による3種のイベントが開催されていずれも盛況となった。各イベントともに、歯科技工の魅力と可能性のアピール、そして将来に向けた業界の活性化を意識して練られた内容となっており、たいへん好評となっていた。以下に、それぞれの概要を示す。

1)技工3団体イベント「脚光をあびるデジタル技工と技工3団体の提言」(歯技協主催/日本歯科技工士会、全国歯科技工士教育協議会協力、厚生労働省、日本歯科医師会後援)

 26日(金)午後に行われた本イベントでは、「第1部:デジタル技工のメーカー&ラボセミナー」「第2部:技工3団体講演会」「第3部:技工3団体シンポジウム」が行われ、200名あまりが参集した。

 「第1部」では、橘川昌弘氏(デンツプライシロナ株式会社)が「Dentsply Sironaが考えるDigital platformのこれから、半澤克成氏(デジタルプロセス株式会社)が「歯科用CAD/CAMにおけるAI活用の現状と今後の展望、そして三輪武人氏(株式会社協和デンタル・ラボラトリー新松戸)が「あなたの技術、誰に残せますか?」と題して3名が登壇。それぞれの領域で最先端を走る演者ならではの知見が披露された。

 また「第2部」では、池田正臣氏(全国歯科技工士教育協議会会長)、森野 隆氏(日本歯科技工士会会長)、および木村氏の3名が相次いで登壇。池田氏は歯科技工士教育の立場から、森野氏は学術団体の立場から、そして木村氏は業界団体の立場から、歯科技工業の現状と課題について詳しく解説した。

 そして「第3部」では、北井正勝氏(歯技協総務理事)の司会のもとで「第2部」の3氏が揃って登壇。歯科技工士の職業価値を高めるための方策や需給問題、また外国人の雇用問題などがディスカッションされた後、当日の内容をまとめた「みなとみらいコンセンサス」を後日公表することが決議された。

2)D-Sports® デジタルカービングコンテスト(歯技協主催/日本歯科技工士会、全国歯科技工士教育協議会協力、日本歯科医師会後援)

 2023年の「ワールドデンタルショー2023」会場で第1回が開催されて大きな話題をよんだ本コンテスト。その第2回目となる今回は、9月27日(土)、28日(日)の2日間に対して112名がエントリー。3Shapeとexocadのいずれか得意なCADソフトウェアを選択し、30分の制限時間内で上顎中切歯と第一大臼歯のデジタルカービングを競い合った。審査員としては増田長次郎氏(カロス)、山田和伸氏(カスプデンタルサプライ/カナレテクニカルセンター)、白石大典氏(湘南セラミック)の3氏を迎え、厳正な審査の結果、学生の部の第1位は石川みそら氏(明倫短期大学)、第2位は石渡颯海氏(横浜歯科医療専門学校)、第3位は鈴木紗耶香氏(新東京歯科技工士学校)となった。また一般の部の第1位は二瓶亜砂美氏(和田精密歯研)、第2位は大成賢至氏(デンタルデジタルオペレーション)、第3位は湯沢遼平氏(和田精密歯研)となった。

3)チャレンジ講演会(歯技協主催/日本歯科技工士会、全国歯科技工士教育協議会協力、厚生労働省、日本歯科医師会後援)

 全国の若手歯科技工士を対象に、「技術・学術部門」と「管理・カイゼン部門」の2つのカテゴリーで15分間のプレゼンテーションを募った本企画。会場では27日(土)に15演題、28日(日)に9演題の合計24演題が行われた。いずれも、歯科技工の現場を見据えた実践的な内容となっており、会場はつねに満席となっていた。その後審査の結果、「技術・学術部門」の最優秀賞は「埋入誤差に対応したカスタムヒーリングアバットメントの一例」(大井川紗英氏、協和デンタル・ラボラトリー新松戸)に、「管理・カイゼン部門」の最優秀賞は「IOS時代の中で見えないひと手間が変えるCAMワーク安定運用術」(藤掛日南子氏、ホワイトアート)にそれぞれ授与された。

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