Straumann Group APACの「顔」

2022年8月号掲載

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2022年8月号掲載

Straumann Group APACの「顔」

有能な人材が長く活躍できる企業文化を浸透・醸成したい

 歯科におけるグローバル企業として存在感を示しているStraumann Group(本社スイス・バーゼル)。本欄では、2017年から同グループのボードメンバーであり、アジア・パシフィック(APAC)地域の責任者を務めるPatrick Loh氏に、グループの戦略およびアジア・パシフィック地域の可能性についてうかがった。

Loh:Straumann Group は企業ステートメントに「Purpose、Vision、Mission」を掲げています。その中のPurpose「To unlock the potential of people's lives」というメッセージには、「人々の人生の可能性を引き出すために、ストローマンは企業として存在する」という意味が込められています。このPurposeのためには、歯科医療従事者のみならずソリューションを提供する私たちスタッフの役割も重要になると考えています。

 また、Vision「A world where oral health is a source of confidence(オーラルヘルスが自信につながる世界へ)」や、Mission「The most customer focused and innovative oral care company in the world(世界でもっとも顧客志向で、革新的なオーラルケア企業を目指す)」というゴールに向かってスタッフ一同、歯科医療の発展と向上に取り組んでいます。

 グループの継続的成長のための中長期的な展望としては、まず現在核となっているインプラント分野での成長を維持し、マーケットリーダーとしてのポジションを拡大していくことです。加えて、さらなる市場の拡大が確実視されているアライナー矯正の分野においても、強い意志をもって向き合い存在感を示していくことを目指しています。これらを達成するためには製品の信頼性はもちろんですが、顧客へのサポート・サービスの充実を視野に入れることが必要だと考えています。そのためさまざまな企業とのパートナーシップにより幅広いサービスを提供できる体制を構築するとともに、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させ、治療ワークフローの効率化を進めることで、顧客フォーカスの体制をさらに強化していくことが重要になってきます。

 私が担当するアジア・パシフィック地域は、現在約15か国と拡大中であり、2030年にはグローバルでもっとも大きな売上を占めるほどポテンシャルのある市場であると期待しています。もちろん日本市場は世界トップクラスですのでたいへん重要視していますし、グループ全体の成功のためにはストローマンジャパンの役割が非常に大切ですので、有能な人材が長く活躍できる企業文化を浸透・醸成したいと考えています。

 歯科医師の先生方が患者さんに良質な歯科医療を提供するためには、エビデンスに基づき信頼されたハードとソフトの両方が必要です。それだけでなく、知識や技術がアップデートできる教育や研修の場も不可欠です。世界で信頼される企業としてこれからもリーダーシップを発揮し、歯科医療の発展によりいっそう貢献してまいりたいと思います。