トピックス

新型コロナ対策、「みんなで安心マーク」事業がスタート

2020年10月号掲載

関連キーワード:

政治 2020年10月号掲載

新型コロナ対策、「みんなで安心マーク」事業がスタート

日歯定例会見

「みんなで安心マーク」のイメージ。
「みんなで安心マーク」のイメージ。
 8月20日(木)、歯科医師会館において、日本歯科医師会(以下、日歯、堀 憲郎会長)による定例記者会見が開催された。

 冒頭の挨拶の中で堀会長は、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けた対応についてふれ、8月11日に各都道府県歯科医師会会長宛に文書を発出したことを報告。同日公表された日本歯科医学会連合や厚労省と協力してとりまとめた「新たな感染症を踏まえた歯科診療の指針」(第1版)や、国民が必要な治療を控えることなく安心して歯科医療機関を受診することを目的とした事業「みんなで安心マーク」(8月24日より運用開始)について紹介した。

 また、世界保健機関(WHO)より8月3日に発出された「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)禍における必須の歯科保健医療サービス提供に関する考察」と題した暫定ガイダンスについて言及。本ガイダンスは、市中感染が爆発的に起こっている国や地域、または緊急事態宣言が公式に発令され歯科治療について延期を勧告された場合を対象としており、日本の現状には当てはまらないため、前述した指針に沿った感染防止策を強化しつつ、必要な歯科保健医療の提供は引き続き維持していく姿勢を強調した。

 引き続き、柳川忠廣副会長より、「みんなで安心マーク」事業について説明がなされた。「みんなで安心マーク」の発行は、各歯科医療機関が日歯ホームページにアクセスし、チェックリスト項目を実践し、チェックしたうえで申請、ダウンロードする。そして印刷したマークを歯科医療機関に掲示することで、感染防止対策を適切に実施していることを宣言するもの。なお、今回の事業については公益性に鑑み、日歯会員以外の歯科医療機関への発行も対応(現在準備中)していくとのこと。

 その後の記者団との質疑応答では、前日19日に開催された中医協総会で期中導入として保険収載が承認された「前歯CAD/CAM冠」について、林 正純常務理事は「ブリッジやインレーなども含めて今後適応拡大を検討していきたい」と述べた。