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村上伸也氏による第5回Webセミナーを開催

2021年5月号掲載

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社会 2021年5月号掲載

村上伸也氏による第5回Webセミナーを開催

クインテッセンス出版株式会社

講師を務めた村上伸也氏。
講師を務めた村上伸也氏。
 3月17日(水)、村上伸也氏(大阪大学教授)によるWEBINAR #5「歯周病およびインプラント周囲組織の疾患と状態に関する新分類」(クインテッセンス出版株式会社主催、北峯康充代表取締役社長)が開催された。

 まず、村上氏は「歯周病およびインプラント周囲組織の疾患と状態に関する新分類」について述べる前に、これまでの歯周病の分類における変遷について解説。新分類ではAAPとヨーロッパ歯周病連盟共催のワークショップで定義が見直されたこと、また1999年に定められた旧分類では、歯周炎を慢性歯周炎と侵襲性歯周炎の大きく2つに分けていたが、新分類ではこれらを1つの歯周炎として取りまとめ、新たにステージとグレードというフレームワークが導入されたことなどを解説した。

 次に歯周炎症例の定義については、①歯間部のクリニカルアタッチメントロス(以下、CAL)が隣接しない部位で2歯以上に認められる、②頬側または口蓋側、舌側に3mm以上のCALをともなう3mm未満のポケットが2歯以上に認められることであると述べた。しかし、外傷由来の歯肉退縮、歯頚部に及ぶう蝕、第三大臼歯の位置異常、または抜歯による第二大臼歯の遠心面CAL、歯肉病変による歯肉辺縁部からの排膿、歯根破折などによるCALなどは例外であることも詳説した。

 最後に、本書は「総説」と「コンセンサスレポート」から構成されており、結論を早く求めたい人は「コンセンサスレポート」、さらに深く知りたい場合は「総論」を読むことを推奨した。