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2012年10月14日

日本有病者歯科医療学会、第2回学術セミナーを開催

「有病者の多職種による口腔管理」をテーマに

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 さる10月14日(日)、全国町村会館(東京都)において、一般社団法人日本有病者歯科医療学会第2回学術セミナー(朝波惣一郎学術研修委員長、白川正順理事長)が「有病者の多職種による口腔管理」をメインテーマに開催された。

  開会の挨拶として白川理事長は「超高齢社会のなかで本学会は重要な立場にあり、有病者の口腔ケアなしにこれからの歯科界は成り立っていかないだろう」とアピールした。

 プログラムのトップは「がん患者の口腔管理システムと口腔管理のポイント」と題して岩渕博史氏(国立病院機構栃木病院歯科・口腔外科)が登壇。がん治療中の患者の口腔ケアが本年4月より保険導入され、関連職種との連携が必要になっているとし、周術期の口腔管理を成功させるためには、口腔機能管理行うことによるメリットを歯科医師が医科主治医によく理解してもらうことが必要と訴えた。

 また「独協医科大学病院における口腔ケア委員会活動:看護部口腔ケアリンクナースの育成と普及活動について」と題して森川純子氏(獨協医科大病院看護師長)が登壇。平成19年に口腔外科外来に口腔ケア外来を開設し、看護師の口腔ケアへの取り組みを紹介した。

  「歯科衛生士の行う終末期患者の口腔管理」として岩田福代氏(陵北病院歯科衛生士)が登壇。終末期の患者さんのQOLを上げるための専門的な口腔ケアが必要性を強調。また、患者さんの尊厳を重んじ口腔ケアを通してどのようにかかわっていくのがよいのか明確な指針が示されていない現状も訴えた。

 その他には「病院における脳卒中患者の口腔ケアと地域におけるシームレスケアの実践」(木村年秀氏、三豊総合病院歯科保健センター長)、「歯科衛生士が関わる急性期病院での口腔ケア」(杉浦裕子氏、岡山大病院歯科衛生士)、「認知症の口を支える基礎知識」(平野浩彦氏、東京都健康長寿医療センター研究所社会科学系専門副部長)、「回復期リハビリテーション病院の歯科の役割」(晴山婦美子氏、いわてリハビリテーションセンター歯科衛生士)、「在宅医療における口腔と全身の管理」(大石善也氏、大石歯科医院)、「歯科衛生士の在宅での口腔管理」(牛山京子氏、山梨県歯科衛生士会)など、多岐にわたる内容が展開された。