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2012年11月4日

日本臨床歯周療法集談会(JCPG)第29回学術大会開催

「メインテナンスをレベルアップしてみませんか?―生涯QOLを保つために私たちができること―」をテーマに

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 さる11月4日(日)、東京医科歯科大学(東京都)において、日本臨床歯周療法集談会(JCPG)第29回学術大会(矢吹義秀実行委員長、小林和一会長)が「メインテナンスをレベルアップしてみませんか?―生涯QOLを保つために私たちができること―」をテーマに開催され、約180名が参集した。

 最初に登壇した清水智幸氏(東京都開業)は、「インプラントのサクセスレート向上のためのメインテナンス」と題して講演した。サクセスレートに影響を与える因子としてインプラントの上部構造やコネクション部関連の不具合などの他、今問題視されているインプラント周囲疾患について挙げ、解説を行った。インプラント周囲疾患を防ぐには、メインテナンスで定期的に管理していくことに加え、術前からの口腔内環境の整備や患者の高いモチベーションが不可欠とした。

 「命を支える歯周基本治療」と題して登壇した米山武義氏(静岡県開業)は、20年以上におよぶメインテナンス症例を供覧し、医療者との信頼関係や患者自身が治したいと思う姿勢、また生活背景をとらえたかかわりの必要性を説いた。さらに、氏が力を入れている介護現場での取り組みのようすなども紹介した。昨今では肺炎が死亡原因の第3位になり、脳血管障害を上回っている。その防止のためにも、歯周病に精通した歯科医療者が多職種と連携を図り、高齢者の健康維持やQOL向上に関与してほしいと述べた。

 この他、清水雅雪氏(愛知県開業)による「20年以上の長期経過からみたメインテナンスの問題」や6名による会員発表が行われた。なお、次回の第30回記念大会は2013年10月27日(日)に開催予定。