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2013年1月27日

厚生労働科学研究 研究成果発表会、市民公開シンポジウム開催

「見直そう~お口の健康と全身の健康~ 唾液が食べる力を高める」をテーマに

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 さる1月27日(日)、北九州市総合保健福祉センター(福岡県)において、厚生労働科学研究 研究成果発表会 市民公開シンポジウム「見直そう~お口の健康と全身の健康~ 唾液が食べる力を高める」(九州歯科大学摂食機能リハビリテーション学分野主催)が開催され、約100名が参集した。本シンポジウムは、厚生労働省・長寿科学総合研究事業「高齢者のドライマウスの実態調査および標準的ケア指針の策定に関する研究」について、その研究成果を発表するものである。

 会場では、研究代表者の柿木保明氏(九歯大教授)のあいさつに続いて、まず講演1として「ドライマウスと全身の健康」と題して柏崎晴彦氏(北大大学院助教)が講演。ドライマウスと加齢との関係は70歳以上で初めて唾液量の低下が見られること、高齢者のドライマウスの原因は多くが薬剤であることに触れた。講演2の「おいしく、安全に食べるとは?―窒息・誤嚥を防ぐために―」では、野本たかと氏(日大松戸歯学部准教授)が窒息と誤嚥が起こる原因、防止対策でチェックすべき項目や義歯の設計などについて解説した。最後に「唾液と長寿の関係を知ろう」として柿木氏が登壇。健康寿命や栄養状態、薬剤のそれぞれと口腔乾燥との関係、唾液量と抗菌力、音波歯ブラシを使った新しい知見、体の乾燥などについても言及し、口が潤うことによって、高齢者は口も体も元気な健康生活を過ごせるとした。

 その後の質疑応答では市民や歯科関係者から多数質問が上がり、盛会のうちに幕を閉じた。