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2013年2月17日

第3回JSP・JACP認定歯科衛生士合同研修会開催

「Agingにより変化する患者の心身を考慮した歯周治療について」をテーマに

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 さる2月17日(日)、千里ライフサイエンスセンター(大阪府)において、第3回JSP(日本歯周病学会)・JACP(日本臨床歯周病学会)認定歯科衛生士合同研修会が「Agingにより変化する患者の心身を考慮した歯周治療について」をメインテーマに開催され、認定歯科衛生士ら約400名が参集した。

 午前中は「歯科衛生士が知っておきたいAgingによる心身の変化」として、玄 景華氏(朝日大歯学部教授)による講演「超高齢社会における要介護高齢者への基本的な知識~歯科衛生士の新たな役割~」と、細田正則氏(消化器内科医、京都府開業)による講演「内科医からみた口腔とライフステージに応じたアプローチ」が行われた。超高齢社会において中年期~老年期の患者に対応するために歯科衛生士が備えておきたい知識や観点を講じた。

 午後からは「Agingによる心身の変化に対する臨床的対応~歯科衛生士の役割~」として、実際に訪問診療に携わる吉田春陽氏(大阪府開業)と藤田紀見氏(訪問看護師、山田内科呼吸器科)が登壇。吉田氏は「要介護者のQOLと訪問歯科」と題して、長期臥床患者に見られる口腔の特徴や摂食嚥下リハの実際、今後の超高齢社会の具体像や超高齢社会を乗り切るためのキーワードなど、自らの訪問歯科の経験に裏付けられた見識を講じた。最後に「ライフサイクルに沿った歯科医療の提案」として、「学童期はう蝕と事故予防対策、成人はう蝕と歯周病予防、壮年~前期高齢期は歯周病予防、前期~後期高齢期は歯周病予防と転倒予防、後期高齢期からは介護予防ではないか」と提言した。また藤田氏は「歯科衛生士と多職種連携」と題して、訪問看護師の立場から見た在宅療養者の現状、それにかかわる多職種の紹介、口腔ケアの問題点などを述べた。そして在宅療養者のケアを継続するには多職種協働は欠かせず、歯科衛生士の参加も求められることを訴えた。