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2013年6月4日

一般社団法人 老年歯科医学会 第24回学術大会開催

「元気で長生きを ―高齢者歯科医療の未来を考える―」をテーマに

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 さる6月4日(火)から6日(木)の3日間、大阪国際会議場において、一般社団法人 老年歯科医学会第24回学術大会(小正 裕大会長、森戸光彦理事長)が「元気で長生きを ―高齢者歯科医療の未来を考える―」をテーマに開催された。

 今回は日本老年学会との併催の年であり、4日(火)に総会が行われた他、日本老年医学会、日本老年社会科学会、日本基礎老化学会、日本老年精神医学会、日本老年看護学会、日本ケアマネジメント学会の大会が同時に開催され、盛大な合同学術大会となった。

 5日のミニシンポジウム1「終末期高齢者に対する歯科医療と口腔ケアの役割」では、会田薫子氏(東大大学院)が「高齢者の終末期ケアにおける意思決定を考える」の演題で教育講演を行った。人生にとっての最善を達成するという観点で、医療・介護スタッフと本人、家族がコミュニケーションを重ね、悩みを共有しながらも一緒に終末期のケアを考えることが重要であるとし、さらには適切な口腔ケアの必要性も訴えた。

 6日のミニシンポジウム2「口腔機能の管理、栄養管理における歯科の役割」では、まず池邉一典氏(阪大大学院)が口腔機能と栄養摂取について概説し、歯数が少なくなると野菜や果物の摂取が減少し、炭水化物や菓子類に栄養が偏り、心疾患や脳卒中、がんと関連してくることを文献的な考察から明らかにした。続く吉田光由氏(広島市総合リハビリテーションセンター)は義歯使用に関する健康長寿のエビデンスはないとし、栄養改善のために今後の歯科がどのように関与できるかが問題であると指摘した。最後に、菊谷 武氏(日歯大)が登壇。器質性と運動機能の問題を合わせて考え、解決していこうとする提案がなされた。

 プログラムとしては、特別講演2題、シンポジウム4題、ミニシンポジウム2題、教育講演2題および衛生士シンポジウムが企画され、加えて一般口演、ポスター発表も行われた。