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2013年11月4日

THE W DENTAL NETWORK第1回セミナー開催

「Team Northwest」の気鋭が来日公演

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 さる11月4日(月)、コクヨホール(東京)において、THE W DENTAL NETWORK第1回セミナーが開催された。

 THE W DENTAL NETWORKとは、石部元朗氏(山梨県開業)が本年立ち上げたセミナーで、国内外の専門治療やチーム治療を、米国大学歯科大学院でみられることのあるインタラクティブな講義スタイルで再現、紹介することを目標に立ち上げたもの。

 第1回となる今回は、石部氏を含む米国・ワシントン大学大学院および専門課程出身者4名を演者とし、「難症例や予期せぬ結果にどう対応するか―シアトル発 ペリオ、矯正、補綴そしてINTERDISCIPLINARY―」をテーマに行われた。とくに、チーム歯科治療で世界的に名高いDr. Frank Spearらが率いる"Team Northwest"の気鋭メンバーの2名、Dr. Jim Janakievski(ワシントン州開業・米国歯周病専門医)、Dr. Vince Kokich Jr.(ワシントン州開業・米国矯正専門医)の講演が期待され、当日は約140名の参加者を集める盛会となった。

 当日はまず、それぞれの演者が自身の専門性を生かした内容で発表を行い、米国補綴専門医である石部氏は「歯のウェア」と題し、その基本的概念および重篤なウェア症例に対する補綴再建症例を示した。次に、Dr. Janakievskiが、「上顎前歯欠損症例への対応」と題し、とくに歯周組織再生療法における成長因子となる材料のトレンドについて解説した。その後、Dr. Kokich Jr.が、ガミースマイルを呈する患者に対する診査・診断法を解説し、症例に応じた矯正あるいは歯周治療の適用基準を示した。最後に、Dr. JanakievskiとDr. Kokich Jr.により、各々が専門治療を全うするだけでは困難で、各専門科間での高度な治療連携を要する症例が多数紹介され、その実際が語られた。

 その他、本会のコーディネーターを務めたDr. Richard Ansong(コロンビア大)により、米国開業歯科医院の設備や経営など、その実情が紹介された。

 本会は、英語を積極的に取り入れるとの趣旨もあり、参加者からは英語での質問も多数飛び交うなど国際的な雰囲気が漂ったが、その一方で逐次による適切な通訳や積み残した質問のe-mailによる後日の日本語によるフォローアップなど、参加者に応じた細かな配慮も見られた。

 なお、次回の開催も決定しており、きたる2014年の3月23日(日)に「プレゼンテーション」をテーマに、会場を同じくして行われる予定。演者には、日本でも「プレゼンテーションZen」「シンプルプレゼン」の著書などで名高いMr. Garr Reynoldsと、歯科のプレゼンテーションに定評のあるDr. Ricardo Mitrani(メキシコ開業)を招聘予定とのこと。勉強会や学会などでのプレゼンテーションはもちろん、患者説明などにも応用の利く、有益な会となることが期待される。