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2014年3月9日

2014年 (公社)日本歯科先端技術研究所学術講演会・市民公開講座開催

世界基準の包括的歯科治療について大いに語られる

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 さる3月9日(日)、東京国際フォーラムにて、2014年(公社)日本歯科先端技術研究所学術講演会・市民公開講座(簗瀬武史会長)が盛大に開催された。

 開会に先立って簗瀬会長が本研究所の活動方針に言及し、今後は歯科界および社会の情勢に呼応して、認知症患者への対応や口腔内の管理など、本会が精力的に取り組んできたインプラント治療以外の領域にも活動の幅を広げていくと述べた。

 最初に登壇したZev Kauman氏(米国・ニューヨーク州開業、ニューヨーク大歯学部歯周インプラント科)は、「失敗しない包括的診療計画の立て方とは」と題した講演を行い、十分な準備もと狭視野に陥らず総合的な歯科治療を行うためのポイントを詳説した。また、フルアーチのインプラント治療における効率的な上部構造製作のプロセスについて、患者の来院時ごとに必要な項目を挙げわかりやすく説明した。

 午後からは鍵和田優佳里氏(歯科衛生士・東京都勤務、湘南短期大客員教授)が「歯周治療における歯科衛生士の役割」と題した講演を行い、患者さん個々の歯肉、骨の形態に配慮したプロフェッショナルケアの要点、患者さんに治療・メインテナンスに参加していただくための意識づけなどについて、丁寧な解説を行った。

 最後は鈴木貴規氏(ニューヨーク大歯学部歯周インプラント科)が「インプラント治療における合併症とその対策」と題した講演を行い、咬合過負荷、余剰セメントの存在、インプラント周囲炎への対応という3つのテーマについて、豊富な文献的考察を交えながら言及した。

 ディスカッションでは、会場から実際の臨床に即した具体的な質問が数多くなされ、本会を締めくくった。また、市民公開講座においては、世界的に活躍する花人の赤井 勝氏が講演を行い、多くの聴講者が集った本講演会に花を添えた。