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2014年3月30日

第5回Endoサミット開催

日米のエンド領域を牽引するDr. Friedmanと須田教授を招聘

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 さる3月30日(日)、学士会館(東京都)において、第5回Endoサミット(Dental Arts Academy株式会社主催、寺内吉継氏:神奈川県開業)が、テーマに「歯髄生物学とRetreatmentを極める」を掲げて盛大に開催された。日米のエンド領域を牽引するDr. Shimon Friedman(カナダ・トロント大教授)と須田英明氏(医歯大教授)を講師に招聘したこともあり、当日はあいにくな天候にもかかわらず、医歯大須田教室の門下生と出身者およびエンド治療に造詣のある臨床家で100名超の参加者であった。

 冒頭の寺内氏の挨拶の後、日米Endoサミットということで文字通りこの領域の重鎮2名が招聘されての講演会となった。午前中はまず北米のエンド領域をリードするDr. Friedmanがretreatmentに焦点を当てて講演。午後からは須田氏の最後(3月31日付け定年退官:名誉教授に)の講演「理にかなった歯内療法」が行われた。その後再びDr. Friedmanが登壇して外科的歯内療法を中心に講演、各講演後に質疑応答があったほか、最後に演者2名が登壇して、総合討論も行われた。

 日米(カナダ)を問わず、現在のエンド治療のトピックとしてretreatment(再治療)と外科的歯内療法は欠かせないのかもしれない。成功率が50%ともいわれるわが国だけでなく、専門医制度のある欧米諸国でも再治療の割合は多く、医療経済のことまで踏み込んで現状とその対策を解説した2名の講演は、今後のエンド治療の行方を占ううえでも興味深いものとなった。また、2名ともCBCTとマイクロスコープの有用性は認めつつも、外科的歯内療法については適応症をしっかり限定することを強調していた。講演やさまざまな媒体で脚光を浴びる外科的歯内療法に対して、それが第一選択ではないこと、安易な適用に警鐘を鳴らしていたことが印象的であった。