Quint Dental Gate 歯科のコミュニケーションサイト

文字サイズ
標準
特大

トピックス


2014年6月21日

日本臨床歯周病学会第32回年次大会に約1,600名の参加者

「日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会友好協定調印式」も開催

ログインされますと、関連書籍が表示されます。
会員でない方はこちら
(※関連書籍がないトピックスは表示されません)

 さる6月21日(土)、22日(日)の両日、名古屋国際会議場(愛知県)にて、日本臨床歯周病学会第32回年次大会(野原栄二大会長、西原廸彦理事長)が「再生へのかけ橋~成功への道しるべ~」をテーマに開催され、歯科医師、歯科衛生士ら約1,600名が参集し、盛会となった。

 本大会では、2日間にわたり、特別講演、教育講演、シンポジウム、市民フォーラム、ケースプレゼンテーション、ポスター発表など、多数のプログラムが組まれた。 

 初日はまず歯科医師ケースプレゼンテーションが行われ、各支部を代表した会員10名と韓国・台湾からの演者2名が発表した。つづいて、シンポジウム「重度歯周疾患における様々な再生治療によるアプローチ」が開催され、石川知弘氏(静岡県開業)、水上哲也氏(福岡県開業)の座長のもと、北島 一氏(静岡県開業)、金成雅彦氏(山口県開業)、牧草一人氏(京都府開業)、Dr.Maurizio Tonetti(イタリア)がそれぞれ講演。いずれの演者も、文献と豊富な臨床例を通じて、高度な再生療法のアプローチを解説した。

 その後、本学会設立の中心人物で本年3月に逝去された故・鈴木文雄氏を偲ぶ会が行われた。会場では鈴木氏の業績集が配られ、氏とともに本学会を設立・発展させてきた川崎 仁氏(東京都開業)、船越栄次氏(福岡県開業)らが登壇し、氏との思い出を語った。

 総会の終了後、「日本歯周病学会・日本臨床歯周病学会友好協定調印式」が行われた。これは、かねてより関連学会として交流を深めてきた両学会が友好協定書を交わし、今までの学術研究活動での交流だけでなく、教育・医療活動、国際交流活動および会員相互の交流活動を通して、両学会のさらなる発展につなげようというもの。両学会の関係者や本学会会員を立会人として、永田俊彦氏(日本歯周病学会理事長)と西原廸彦氏(日本臨床歯周病学会理事長)によって友好協定書への調印がなされ、記念撮影が行われた。両学会の今後の取り組みに注目したい。

 2日目は、廣瀬哲之氏(神奈川県開業)、江澤庸博氏(宮城県開業)の座長のもと、Dr.Tonettiによる特別講演が行われた。氏は、Defect angleや骨壁の数、歯周ポケットの深さなどに応じたフローチャートを提示しながら、再生療法のステップを実際の症例とともに解説。とくにフラップデザインの重要性を強調しながら、ホープレスと思われる歯を再生療法にて良好な状態へと導いた症例の数々を提示した。

 つづいて、二階堂雅彦氏(東京都開業)の座長のもと、次期AAP(米国歯周病学会)理事長であるDr.Joan Otomo-Corgelが登壇し、歯周病と全身疾患、なかでも骨粗鬆症との関連について詳しく解説した。氏は最後に、今秋開催されるAAP100周年記念大会への参加を呼びかけ、2日間に及ぶ全プログラムが終了した。

 なお、次回の第33回年次大会は、2015年7月18日(土)、19日(日)の両日、仙台国際センター(宮城県)にて江澤庸博大会長のもと「みちのくペリオ~再生への道~」をテーマに開催予定。