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2014年7月27日

「災害時公衆衛生歯科機能について考えるワークショップ」開催

歯科版IAP作成を目指して活発な議論が展開される

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 さる7月27日(日)、東京医科歯科大学において、「災害時公衆衛生歯科機能について考えるワークショップ」(災害時公衆衛生歯科機能について考える会)が開催され、「『日本版標準ICS/IAP/AC(自然災害)』を参考に歯科の関係のインシデントアクションプランをつくろう!~マネージメントシステムの標準化に向けて~」をテーマに約40名が参加した。

 本ワークショップは、欧米で普及している危機対応の概念であるICS(Incident Command System)などを学び、行政歯科職と歯科医師会が一体となって果たす歯科医療と公衆衛生歯科の調整機能の体制を前提に、歯科版のIAP(Incident Action Plan)作成を目指して、災害時歯科保健医療活動のマネージメントを可能にする標準的な体制について考えるもの。

 会場では本ワークショップの世話人である北原 稔氏(神奈川県厚木保健福祉事務所保険福祉部長)の挨拶後、石神 猛氏(神奈川県厚木保健福祉事務所企画調整課長)による講義1「災害時医療体制の概要」が行われた。石神氏は、災害医療の原則や時間とともに変化する災害医療への対応について触れながら、神奈川県の災害医療体制や中長期にわたる医療提供体制の考え方などについて解説した。

 続いて、河本幸子氏(岡山市保健所保健課)による講義2「日本版標準ICS/IAP/AC」が行われた。河本氏は「日本版標準ICS/IAP/AC」が作成された経緯や背景、組織図などを紹介するとともに、フェイズによる対応についても事例を交えながら解説した。

 その後、災害時を想定したグループワークが行われ、フェイズに応じた歯科保健医療体制づくりに関する歯科職や歯科医師会の役割などについて、グループごとにさまざまな意見が出された。会場には行政歯科職だけでなく、日本歯科医師会や日本歯科衛生士会の関係者も参加しており、それぞれの立場や視点から活発な議論が展開された。