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2015年7月11日

OJ、2015年 年次ミーティングを開催

「インプラント治療の適応を再考する~長期予後確立のための治療戦略~」をテーマに

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 さる7月11日(土)、12日(日)の両日、アクロス福岡(福岡県)において、オッセオインテグレイション・スタディクラブ・オブ・ジャパン(以下OJ、水上哲也会長)2015年 年次ミーティングが、約500名の参加者を集め盛大に開催された。

 開会の挨拶では、水上氏が「われわれは読書によって短期間で間違いのない知識を得ることができる。本大会ではレベルの高い講演が行われるので、各講演の内容を読書するように臨床へと活用してほしい」と述べた。

 初日の午前は、さる2月11日に開催されたOJミッドウィンターミーティングにて選出された6名の演者による会員発表が行われ、奥野幾久氏(大阪府開業)、川里邦夫氏(大阪府開業)、竹内公生氏(静岡県開業)、米山博彦氏(兵庫県開業)、大久保恵子氏(京都府開業)、甲斐智之氏(兵庫県開業)が登壇した。

 その後、教育講演ではJason M. Yamada氏(ロマリンダ大医学歯学部大学院臨床准教授)が「上顎洞増大術におけるクレスタルアプローチと側方アプローチの8年データ比較研究」と題し、氏の開発した器具を用いたISM術とオステオトーム骨付加型上顎洞増大術を、カダバの内視鏡画像を用いながら、比較・解説した。

 午後からはシンポジウム「インプラント治療の信頼性」として、佐々木 猛氏(大阪府開業)、倉嶋敏明氏(新潟県開業)、新村昌弘氏(東京都開業)、船登彰芳氏(石川県開業)が講演。ディスカッションにおいてはゲストであるRoy T.Yanase氏より講評が行われ、「われわれは患者自身、患者の生活・家庭環境や余生などを鑑みて、患者へのオプションを与えないといけない。高齢者では有病者も多く、医科・歯科が連携しなければならない」と結ばれた。

 別会場では技工士セッションが行われ、西村好美氏(デンタルクリエーションアート)、山田和伸氏(カスプデンタルサプライ/カナレテクニカルセンター)、小田中康裕氏(oral design彩雲)が講演。その後、シンポジウム「歯科技工業界の未来像-デジタルと歯科技工士の共存を考える-」が行われた。

 2日目午前は正会員コンテストで始まった。金成雅彦氏(山口県開業)、杉元敬弘氏(京都府開業)、中家麻里氏(大阪府開業)、吉谷正純氏(北海道開業)がそれぞれ講演。その後の特別講演では、初日に引き続きYamada氏が「インプラント周囲炎;治療法とメインテナンスを決定する包括的アプローチの利用」と題し講演。インプラント周囲炎における3つのポイントとして(1)起こらないようにすること、(2)早く気付くこと、(3)いつ介入するか、を挙げた。「治療の中で患者を診るということは、自分の両親を診ることと同じように思ってほしい。また、エビデンスはバックグラウンドで、自分自身で経験を積む必要がある」と結ばれた。

 午後からのシンポジウム「インプラント治療の必然性」として、糸瀬正通氏(福岡県開業)、木原敏裕氏(奈良県開業)、白鳥清人氏(静岡県開業)、添島正和氏(熊本県開業)が講演。講演後のディスカッションにおいては必然性を争点として、熱い討論が行われた。

 別会場では歯科衛生士セッションが行われ、瀧野裕行氏(京都府開業)による基調講演の後、下田祐子氏(水上歯科クリニック)、中山かおり氏(石川歯科)、佐藤久美子氏(オリーブデンタルハウス)、丸橋理沙氏(フリーランス)、田内友貴氏(銀座UCデンタルインプラントセンター)が講演した。

 石川知弘副会長による閉会の挨拶に先立つ表彰式において、OJアワードが金成雅彦氏に授与された。

 次回年次ミーティングは2016年7月30日(土)、31日(日)の両日、東京ベルサール飯田橋ファーストを会場に、水上哲也氏を大会長として開催される予定である。