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2016年10月2日

JAID秋季学術大会開催

韓国より著名な演者を招聘し、盛会となる

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 さる10月2日(日)、中央大学駿河台講堂(東京都)において、JAID秋季学術大会(有賀正治大会長、岩城正明会長)が盛大に開催された。JAID(Japanese Academy for International Dentistry)は、USC・UCLA・NYUなどの海外CEコースを修了した歯科医師が中心となって設立され、(1)卒後研修を通じて歯科臨床技能を高める、(2)海外との歯科交流の窓口となる、(3)歯科医の社会的・経済的成功をサポートする、ことを目的として結成された学会である。

 会長による挨拶の後、韓国から招聘された以下2名の海外演者講演が洪 性文氏(東京都勤務)の同時通訳にて行われた。まず、"How to minimize GBR complication? Treatment of peri-implantitis using LASER"を演題としてDr. Im Seaung(韓国・延世大学校歯科大)が登壇した。Im氏は、患者の立場に立って、腫脹・発赤がなく、短期間で簡便にGBRを行うための、欠損状態に応じたグラフトマテリアルの選択について解説。歯肉の切開法についてはパラッチテクニックを紹介し、また、インプラント周囲炎へのEr:YAGレーザーを応用した症例を供覧しながら、そのポイントについて解説した。

 次いで、"Simple and predictable augmentation using sticky bone and sticky auto tooth bone"を演題としてProf. Dong-Seok Sohn(韓国・韓国カトリック大)が登壇。Sohn氏は、AFGと骨補填材料を混和して作るスティッキーボーン、抜歯歯を粉砕し真空状態で脱灰後に滅菌して作る自家歯牙骨補填材料を用いた骨造成について、具体的な器具の使い方に言及しながら動画とともにわかりやすく解説した。

 また、広報理事を代表し、年間の活動報告が新井聖範氏(大阪府開業)により行われた。JAIDでは英語論文抄読会や海外研修をはじめさまざまなセミナーが年間を通じて開催されているが、それら活動内容と今後の予定に関してユーモアを織り交ぜながら報告。知識・技術の習得のみにとらわれず、先生方が楽しく交流される様子がうかがわれた。

 毎年学術集会では会員による症例発表も行われており、本年は伊神真次氏(愛知県開業)のからSirona社のCERECを用いたインプラント補綴に関する発表が行われた。光学印象技術を積極的に取り入れるなど、治療の計画から補綴に至るまでデジタル技術を駆使し、より良い予後の獲得のための一連の工程に氏のこだわりが感じられた。

 各講演後には両演者と聴講者を交えた活発な質疑応答が行われ、盛会となっていた。