2017年7月23日掲載
講師に黒江敏史氏を招聘
講演会「非う蝕性歯頸部欠損(NCL)再考」が開催される

当日はまず主催者の池田康男氏(静岡県開業)より開会の辞が述べられた後、黒江氏が登壇。「咬合力によって発生する応力が原因と考えられるアブフラクションの概念は広く普及し、NCLの主たる原因と考えられている。その反面、アブフラクションの歴史的背景、科学的根拠が十分に理解されているとはいえない」としたうえで、氏のアブフラクションに対する考え方や取り組みについて紹介した。
以前からアブフラクションの研究を行い積極的肯定派だった氏が、21世紀に入りEBMの影響から科学的検証が進み、徐々に否定派へとスタンスが変わってきた背景について、多くの論文や臨床例などを提示しながら解説。わかりやすく説得力のある講演内容に、参加した多くの聴講者は熱心に聞き入っていた。